Extraordinary 2 (ページ13)

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中体連⑤ ページ13

　

　

　
───…どうゆうこと……？
　
　
　
　
　
　
　
すぐに状況を理解することが出来なかった。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
なんだか心なしか部員達の後ろ姿が萎れているように見えた。
　

　
　
　
　
　
とにかく彼らに話を聞こう。

　
お手洗いとかで席を外しているだけなのかもしれない。
　
　
　
　
　
　
　
　
　
『あの……、すいません。ユンギはどちらに…？』

　
　
　
　
すると、まだあどけなさが残っている男の子が振り向いた。

1年生……かな？

「あれ？もしかしてAさんですか！？」

　
本人です、と答えた。
　
　
　
　
愛嬌がない答え方だったなとすぐに後悔した。
　
　
　
　
　
　
　
ご名答！とかのほうが場の雰囲気が和んだかもしれない。
　
　
　

　
　
そのぐらい、この場の空気が重くなっていることを肌で感じていた。
　
　
　

　
　
　
　
これはただ事では無さそうな予感。
　
　
　
　
　
　
　
　

「そうでしたか……。ユンギ先輩からお弁当を届けに来る女性がいらっしゃると聞いていたので」

『だから名前知ってたのね。
それで……ユンギは今どこに……？』

　
　
　
すると彼は少し躊躇ったのち、私の目を真っ直ぐに見た。
　
　
　
　
　

　
　

　
その瞳の色を見る限り、良くないことがあったと手にとるようにわかった。
　

　
　
　
　
　

　
　

　
　
　
　
「……ユンギ先輩は……、先程の試合の時に、相手選手と接触してケガをしたんです……。多分今は医務室で手当てを受けてると思います」

……頭が真っ白になった。

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　

　
ユンギ……、ケガ……、医務室
　

　
　
　
　
　
　
単語だけが私の頭の中を彷徨っていた。
　
　
　
　
　
　

　

　
「Aさん、ユンギ先輩のところに行ってやってください。僕たちも本当は様子を見に行きたいのですが……すぐに次の試合がありまして……。
ユンギ先輩はこのチームのエースでした。今は全員でユンギ先輩の分もこの試合を乗り切らないといけないんです……！」

彼を見て決心がついた。
　
　
　
　
　

　
私と違って、ここにいるみんなは自分を後回しにしてチームメイトのために戦っているんだ。
　

　
　

断る理由なんてなかった。
　
　
　
　

　
　
　
　
　
　
　
　