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『うわ』
事務所の廊下の突き当たりを曲がろうとして、ジョングクとハヨンのグループのメンバーが2人で立っているのが見えた。
たしか、私とジョングクと同い年。
他の事務所で練習生してて、その後にここに入ってきたらしいから多分実力はあるんだろうけど。
正直、あの子が入ってきてからすぐデビューしたからほとんど知らない。
「ジョングク、来月カムバックするんでしょ？」
JK「うん」
「ハヨンが新曲ちょっと歌ってもらったって言ってたからさ、私にも聞かせてよ」
JK「…いや、事務所とはいえ、流出とかしたらやばいし」
「ハヨンには歌ったのに？ほんとにちょっとでいいの！」
JK「ごめん」
相変わらず、女心のわからないやつめ。
ちょっとでも歌えば、なんなら新曲でなくても、鼻歌ででも聞かせてやれば、その子は満足して去っていくだろうに。
ジョングクは頑なに否定してばかりだ。
「じゃ、じゃあ！ご飯食べに行こうよ、話したいこともあるし」
JK「…ごめん、カムバック前だし、そんな余裕ないかも」
歌えばよかったのに。
うまいんだから。
曲だって、人気なんだから。
歌ったら、その子だってそんなにヤケにならなかったのに。
ていうか、いつまでそこで話してんだよ。
そこにいたら私通れないじゃん。
行きたい練習室に行けないんだけど。
でも、こんな修羅場になりかけな現場に飛び込んでいける度胸はないからずっと自販機の横に隠れてるんだけど。
「…なんなの、ジョングクって。いっつもハヨンばっかりじゃん、どうせ今だってハヨンが誘ったらご飯食べに行くのに」
JK「はあ？今ハヨンは関係ないじゃん」
「ほら、今だって。さっきまで興味なさげだったのにハヨンの名前出した瞬間目の色変えちゃって」
「なに？なんで？私と、ハヨンで、何がそんなに違うの？」
「私とも、一緒に練習してきたはずじゃない」
何も言わないジョングクに、痺れを切らした彼女が、その異常なまでに細い、痩せっぽちの、長いネイルチップのついた小さな手のひらを振り上げたのは、その言葉が聞こえてすぐのことだった。
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哺乳瓶(プロフ) - 最高の2024年が始まってしまった…更新してくださりありがとうございます (1月1日 1時) (
レス) @page21 id: 0a8c73e852 (このIDを非表示/違反報告)
ss17(プロフ) - え、来ちゃった？！！！かわいい！すき！！！ (12月30日 11時) (レス) @page19 id: 201cd60e21 (このIDを非表示/違反報告)
ハナボクロ(プロフ) - え、もう、え、好き（語彙力） (12月29日 1時) (レス) @page19 id: d58a271092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文鳥番長
| 作成日時：2023年10月20日 23時
