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肩に背負っていた大きなギターケースの中からギターを取り出して、
YG「…あんま人に聞かせたことねぇから、ちょっと恥ずいんだけど」
って自分に喝を入れるみたいにお酒を一気飲みした。
『ラップってギターでやるものなんですか？』
YG「…いや、これはちょっとした気合いの入れようっていうか、まあ、ほぼアカペラで、たまに鳴らそうかなって、まあ、そんな、うん」
めっちゃきょどるじゃん。
私はラップしたことないし、たまにジョングクがしてるの見るけど、あいつらのグループ、歌メインだからあんまりラップしないし。
ユンギさんはちょっと咳払いして、気まずそうに体を動かした後に口を開いた。
“俺の脳内の現実と理想が争って、もううんざりだ”
“俺の1番の敵は腹の底の怒り”
“俺が何してんのか、音楽を愛せてんのか”
“時々問いかける”
“戻れる方法はあんのか？”
“夜明けに当たるあの月の光”
“相変わらずあの時と同じだな”
“俺の人生はたくさんのことが変わったけど”
“あの月の光は今でも同じままだ”
私の人生は、何が変わった？
本当なら、今頃大学生で、過ごすはずだった高校生活の思い出を懐かしんでいる。
絵に描いたような学生生活を捨てたのは、他でもない私だ。
あの時の自分の選択を間違えただなんて、死んでも思いたくはない。
ただ、今私が掴んでいるのは、掴みたいのは、果たして夢なのか、それは分からない。
『ユンギさん』
YG「ん？」
お酒を一気飲みしたからなのか、歌って緊張したのか、普通に暑いのか、雪みたいに真っ白なユンギさんの頬が少しだけ赤みをさしていた。
『落ちた新星なんて、もう2度とごめんですから』
目をパチパチさせて、それでもすぐにあの不敵な笑みに戻って。
YG「誰に言ってんだよ」
って。
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哺乳瓶(プロフ) - 最高の2024年が始まってしまった…更新してくださりありがとうございます (1月1日 1時) (
レス) @page21 id: 0a8c73e852 (このIDを非表示/違反報告)
ss17(プロフ) - え、来ちゃった？！！！かわいい！すき！！！ (12月30日 11時) (レス) @page19 id: 201cd60e21 (このIDを非表示/違反報告)
ハナボクロ(プロフ) - え、もう、え、好き（語彙力） (12月29日 1時) (レス) @page19 id: d58a271092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文鳥番長
| 作成日時：2023年10月20日 23時
