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YG「よお、23歳」
『お久しぶりですね27歳のユンギさぁん』
YG「アラサーじゃん俺」
知ってたけど、ってダルそうにソファに座る。
初めてここに来た時と同様、ユンギさんは大きなギターケースを背負っていた。
YG「俺Aと会った時24だったって考えたら時間の経過やばくない?こんなんすぐ老いて死ぬわ」
『ユンギさん年取る前に過労死とかやめてくださいね〜』
YG「冗談言うなら笑い飛ばせる冗談にしてくんない?」
その冗談は今の俺にとっては笑えねーんだけど、ってさっき私がとってきてあげたお茶を一気に飲み干した。
1番初めにいれたのは、ユンギさんが私に作ってくれた曲。
いわゆる私の歌手生活のラストソングであり最大のヒット曲。
YG「カラオケで歌うレベルじゃねーんだよ」
『ええ?』
YG「喜んでんなよ元歌手」
あのフェスの後、突然ステージに立ったユンギさんに驚いた主催者側やスタッフたちにしこたま怒られた。
正直、怒られたなんてもんじゃない。
あの威圧感はもう感じたくないほどだ。
突然現れたユンギさんを、観客が深く考える前にユンギさんはギターを弾いて歌い始めた。
観客がそのユンギさんの曲を認識するころには、多分みんなもうユンギさんのトリコだった。
そのフェスがきっかけでユンギさんの人気は爆発。
顔がいいのもあったらしいけど。
仕事用のほぼフォロワーのいないSNSのアカウントのフォロワーも爆増したらしく、よその大手事務所から誘いを受けて今はアーティスト兼プロデューサーとして活躍している。
ユンギさんの作った曲を聞かない日はないぐらい、ユンギさんが歌う曲も、別のアーティストにおろした曲も、毎日聞く。
それぐらい、ユンギさんはトップの人になってしまった。
悲しくないと言えば、嘘になる。
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哺乳瓶(プロフ) - 最高の2024年が始まってしまった…更新してくださりありがとうございます (1月1日 1時) (レス) @page21 id: 0a8c73e852 (このIDを非表示/違反報告)
ss17(プロフ) - え、来ちゃった?!!!かわいい!すき!!! (12月30日 11時) (レス) @page19 id: 201cd60e21 (このIDを非表示/違反報告)
ハナボクロ(プロフ) - え、もう、え、好き(語彙力) (12月29日 1時) (レス) @page19 id: d58a271092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文鳥番長 | 作成日時:2023年10月20日 23時