夜に静かに溶ける星 ページ1
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落ちた新星。
それが今の、私の呼び名。
中学2年のときにスカウトされて、歌う才能があった私は16歳でソロで歌手としてデビューした。
デビュー曲は大ヒット。
国民の妹なんて呼ばれちゃって、その勢いで出した次の曲は、デビュー曲に比べれば成績は劣るもののまあまあのヒット。
着実に、でも他の人よりも速いスピードで、スターとしての階段を駆け上がってると思ってた。
17歳の時に出した、3作目がコケた。
それはそれは大コケした。
いやもう、笑えるぐらいに。
その同じ年に3人組のボーイズグループが事務所からデビューした。
私が惨めなぐらい、彼らのデビュー曲はヒットした。
18歳の時、1年ぐらいのスパンを空けて、4作目を出した。
また、コケた。
その年、5人組のガールズグループが事務所からデビューした。
また、私が惨めになるぐらいに、ヒットした。
それから2年が経ったけど、私は4作目を出して以来、活動していない。
そりゃそうだ。
事務所だって、人気のあるグループに肩入れしたい。
今じゃあの3人組の男共も、5人組の女共もうちの事務所の看板商品として大きく活躍している。
『ジョングカ、そこ邪魔だからどいて』
JK「え?ああ、ごめん」
自販機の前からその大きな筋肉質な体をどかしたのはジョングク。
同い年で、私と同じ年に練習生になって、一年遅れてデビューした。
今、韓国のティーン達に大人気の、うちの目玉商品の、3人組ボーイズグループのマンネであり、メインボーカルでもある。
「Aオンニ、お疲れ様です!」
『うん、おつかれ』
ジョングクと、自販機の前で仲良さげに、週刊誌なんかに撮られたら熱愛が疑われるんじゃないかってぐらいの距離感で話していたのは、5人組ガールズグループのセンターのハヨン。
まあ、彼らの仲の良さ、というかボーイズグループの3人がハヨンを溺愛していることはファンの間じゃ有名だし、だから別にいいんだけど。
JK「そうだ、今日テヒョンイヒョンとジミニヒョンとご飯行くんだけどハヨンも行く?」
HY「行きたいです!オッパたちと!」
テヒョンとジミン。
この2人もまた、あの3人組のメンバーだったりする。
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哺乳瓶(プロフ) - 最高の2024年が始まってしまった…更新してくださりありがとうございます (1月1日 1時) (レス) @page21 id: 0a8c73e852 (このIDを非表示/違反報告)
ss17(プロフ) - え、来ちゃった?!!!かわいい!すき!!! (12月30日 11時) (レス) @page19 id: 201cd60e21 (このIDを非表示/違反報告)
ハナボクロ(プロフ) - え、もう、え、好き(語彙力) (12月29日 1時) (レス) @page19 id: d58a271092 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:文鳥番長 | 作成日時:2023年10月20日 23時