嫉妬 ページ23
織田の刀は、裏の勝手口を任されていた。
「ここは、短刀の敵が多いな‥‥！」
長谷部がひとりで三体もの短刀敵を相手にしながら吐き捨てるように言った。
「なかなかすばしっこくて困っちまうぜ‥‥！」
薬研も苦戦の色をのぞかせた。
「長谷部！一体が屋根の方に！」
宗三もギリギリだ。
「宗三！ここは任せる！俺は奴を追う！」
「ああ！でもどうして屋根に！」
「多分、目当ては主だ！」
物凄い剣幕でそう叫ぶと、長谷部は屋根に登っていった短刀を追いかけた。
審神者に歌仙がついているのは分かっていたし、
一番古株で戦闘経験のある歌仙のことは信用しているが、万が一ということもあろう。
しかし、何かあってからでは遅いのだ。
自分に割り当てられた特別な仕事を他に奪われては機嫌を損ねるだろうけど。
「主の元へは行かせんぞ！！」
屋根の上を駆け、後を追うが、どうもやはり審神者の部屋に向かっているようだ。
途中で中庭の上を通ってゾッとした。
あまりに驚いて立ち止まってしまった。
「歌仙！お前 主はどうした！」
「彼女が行けと！大丈夫だと言ったんだ！僕は主を信じる！
君こそどこへ！」
「短刀を追っている！奴は主の所へ行く気だ！」
それを聞いた途端、今まで敵に向いていた視線を長谷部の方に移した。
「俺が追う！主は任せろ！」
長谷部は言葉の尻からまた走り出した。
歌仙の心にはうっすらと雲がかかった。
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梅雨月〈つゆつき〉(プロフ) - もちこさん» コメントありがとうございます！応援とっても嬉しいです！頑張って更新します！！ (2020年4月12日 22時) (
レス) id: fb62829e36 (このIDを非表示/違反報告)
もちこ(プロフ) - コメント失礼します！めちゃくちゃ尊いです…！無理しない程度で更新頑張ってください！！！！ (2020年4月12日 20時) (レス) id: 6cdbc3727f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梅雨月〈つゆつき〉 | 作成日時：2020年4月9日 23時
