偶然の必然【平成跳】【短編集】

孤独な引き金 ページ13

かしゃかしゃという音が店に響き渡る



tk「どうぞ、僕からの差し入れです」



『あら、ありがとう。



あなたの作るカクテルはとても美味しいから嬉しいの』



tk「そう言っていただき、光栄です」



ニコッと笑うと黄色い悲鳴が上がる



俺はここでバーテンダーをやっている



最初の頃は全然上手く作れなかったけど今ではお客様にお出しできるほど上手くなった



カランカランと入り口についていたベルの音が響く



tk「いらっしゃいませ」



帽子を深く被ったお客様



カウンター…俺の前に座る



tk「ご注文は？」



「孤独はいつまでも引き金をひき殺す」



…この言葉



「ジンバックを」



俺はジンバックを作ってカードを挟む



…にしてもジンバックの言葉は「正しき心」



何か警察関連の人なのか？



カードには「ご依頼は」と言うメッセージ付き



「彼を」



お客様は写真を出してくる



「写真とコードネームしか用意できませんでしたが…【静寂な華(サイレント・フラワー)】です。



彼をお願いします」



tk「かしこまりました。



失礼ながら、お名前は？」



「岡本圭人です。



…このお店、気に入りました。



また来ますね」

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