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md side
バンという大きな音と共に閉められたドア。いつものメンバーに戻ったが緊張した空気は戻らない。
俺が分からないから聞いているのに、彼女の問題にするアイツらにイラついた。逃げるように出ていったアイツらには反省の色は見れなかった。ただ怯えていただけのようで、その行動が更にイラつかさせた。
しかし、それ以上に今はAの方が怒っていて辛いだろう。自分たちの前に守るように立ってくれたAの顔は見えない。しかし強く握られた拳がその感情を表していた。
だが、今目の前にいるAは…Aじゃない気がした。何か雰囲気や気配がいつものAとは違う気がした。
md「A…?」
俺が名前を呼ぶと同時に椅子や机など部屋にあるものがガタガタと音を出し揺れ始めた。
ru「うわっ!何これ!」
ky「わからん!もしかして…!」
cn「…魔法の暴走」
否定したかった。自分達より魔法を上手く使えるAが、いつも笑顔でいるAが暴走するなんて、信じられなかった。
しかし、そんな思いを踏みにじるようにAの立っている周りから小さな光が湧き上がる。それが鏡だとわかるのにそう時間はかからなかった。Aの魔法によってAの前に現れた鏡にはいつもの赤と青のオッドアイのAではなく_
両目、深い紅色のAが見えた。
けれどその瞳の奥にはいつものルビーの様な赤とサファイアの様な青の色があるように見えた。Aはまだ暴走していない。理由は上手く言えないがそう感じた。
それと同時に暴走してしまいそうになっているのは自分のせいだと、事実を突きつけられた。
いつも頼りすぎているから。一緒に居るせいで周りに悪く言われるから。
そんな自分に助ける資格があるのだろうか。Aは謝ったら許してくれるだろうか。これからも友達で居てくれるだろうか。
悪い事は考えれば考えるほど自分の首を絞めるようで、伸ばした手は無意識に下へと落ちていた。
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招き猫(プロフ) - なのはさん» あ、本当だ… すみません、ありがとうございます! (2020年7月18日 23時) (レス) id: 88897fe664 (このIDを非表示/違反報告)
なのは - 『強いだような』になってます (2020年7月18日 18時) (レス) id: d8fb8d420e (このIDを非表示/違反報告)
なのは - 85の話『得意魔法はさぞかし強いだろうな』では?(間違ってたらすみません) (2020年7月18日 18時) (レス) id: d8fb8d420e (このIDを非表示/違反報告)
はる - は!!名前がはる.になっている!!今きづいたはるなのに! (2020年6月26日 18時) (レス) id: 11cdb7c56c (このIDを非表示/違反報告)
招き猫(プロフ) - はる.さん» ありがとうございます!私もニヤケながら書いてました() 亀更新ですが頑張ります!ありがとうございます! (2020年5月29日 15時) (レス) id: 88897fe664 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:招き猫 | 作成日時:2020年4月20日 13時