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顔と髪が甘い香りに包まれる。
中身はサイダーだった。
「え、何してんねん」
中間さんは急いで私の元に駆け寄り、黄色のタオルを手渡した。
「これまだ使ってないから、拭き」
「いや、中間さんのやつ汚せないです」
「ええから拭け」
口調が強くなると私は逆らえない。
なるべくサイダーが染みてしまわないように、タオルを優しくあてる。
「そんなんじゃ拭いたことにならんやろ」
私の手からタオルが消えた瞬間、私の視界は白いシャツで塞がった。
中間さんの左手は私の肩に、右手はタオル越しに私の髪や顔に触れていた。
流星に抱きしめられたときもドキドキしたけれど、今はそれどころじゃ済まない。
中間さんに抱きしめられているわけではないが、距離は近いし、手の温もりが伝わってくる。
私は硬直したまま、中間さんにされるがままになっていた。
「なんか変な気持ちになるわ」
「え?」
顔を上げると、拭き終えた中間さんが私を見下ろしていた。
優しい瞳に勘違いしそうになる。
「…何でもない」
「え、どういう」
「飲んだらはよ帰りや。もう夕方やねんから」
そう促した中間さんの瞳はまだ優しいままだった。
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ピノ - この作品すごく好きです!これからも更新頑張ってください!続き気になります。 (2019年4月21日 2時) (レス) id: ac20c79d28 (このIDを非表示/違反報告)
淳望 - ちょっと口調は強いけど、それでも言ってる内容がすごく優しくてそんな淳太くんにすごくキュンキュンしてます!この小説すごく面白いから大好きです!大変だと思いますが、更新頑張って下さい! (2019年4月13日 8時) (レス) id: 8286031f0a (このIDを非表示/違反報告)
Hana(プロフ) - にゃーさん» コメントありがとうございます!嬉しいです。引き続き更新頑張りますね (2019年1月24日 21時) (レス) id: 4d2980bd83 (このIDを非表示/違反報告)
にゃー(プロフ) - とても面白いです♪更新楽しみにしてます! (2019年1月24日 2時) (レス) id: 5a826c2c2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Hana | 作成日時:2019年1月15日 21時