恋愛成就委員会

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座り、と促されて私は中間さんの隣に座る。


眼鏡をかけたせいでぴんと跳ねた毛先さえ愛おしく感じた。


「同級生にめっちゃ可愛い子おって、一目惚れしてん」


…私、この話耐えられるかな。


「猛アプローチして、仲良くなって、告白したらOK貰えたから付き合ってん。


俺の初恋で、初めての彼女やった。


俺は彼女のこと大好きやったけど、向こうは違ってんな。俺の家柄が目当てやってんな」


「え？」


「これでも一応、次期社長よ」


話を聞くと、中間さんは有名な貿易会社のご子息だった。


「その内色んなワガママ言い始めて…


○○大学の推薦欲しいとか、△△会社に入りたいとか…そんなん俺に言うても何も出来ひんのにな」


自嘲気味に笑う中間さんに、私はどんな声をかけていいかわからなかった。


「だから言うてん。お前が好きなんは俺ちゃうやろ、俺の家の権力やろって。


そしたら、そうやでって言われた。淳太のこと好きじゃないしって言いよった。


告白したとき、私も淳太が好きって言うてくれてんけどなあ…」


「…」


「せやったら別れよ、俺もそんな女願い下げやって言うてん。


そしたら、周りに俺の悪い噂バラまくだけバラまいて学校辞めよった。


…他に付き合ってた男の子ども妊娠したんやって」


最後は消え入りそうな声で、中間さんは話を終えた。

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