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15. ページ15

その後初めて皆で帰った。


のんちゃんは中学から付き合っている彼女の惚気、


神ちゃんは最近ハマっているスイーツの話、


流星はずっと空を見ていた。


こんなにバラバラだけど仲良いんだな。


乗っている沿線の違いで、途中から私は流星と2人で帰ることになった。


「のんちゃん、彼女いるんだね」


「ショック?」


「ううん。どんな人か気になる」


「綺麗な人やった気するわ…」


鼻をかく流星。多分自信がないときの癖だ。


「俺は?」


「ん?」


「俺は気にならん?彼女おるかどうか」


自分からそんなこと聞いてくるなんて珍しいな。


改めて流星の顔を見る。うん、かっこいい。


「いないはずがない」


「ぶっぶー」


そう言って流星は私のほっぺをぐにゃっと掴む。


やめて、今絶対ブサイク。


「よかったな、俺フリーやで」


「自分で言うんだね」


「Aやから言うてんの」


突然ほっぺが解放されて、私は顔に手をあてた。


ほっぺが痛いからじゃない。…熱いからだ。


「あれ、照れてるん?」


「からかわないで」


「ふふっ」


流星は肯定も否定もせず目尻を下げて笑った。


「明日何もなかったら、一緒に生徒会室行こか」


「うん! …ごめんね、面倒くさいことになっちゃって」


「ほんまやわ」


謝る私のおでこをこつん、とこずく流星。


「まあA1人で行かせるよりはマシやけど」


「そうなの?」


「そうやで」


流星は前を向いたまま続ける。


「またAが傷つくようなことがあったとき、守ったらなあかんやん?」

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ピノ - この作品すごく好きです!これからも更新頑張ってください!続き気になります。 (2019年4月21日 2時) (レス) id: ac20c79d28 (このIDを非表示/違反報告)
淳望 - ちょっと口調は強いけど、それでも言ってる内容がすごく優しくてそんな淳太くんにすごくキュンキュンしてます!この小説すごく面白いから大好きです!大変だと思いますが、更新頑張って下さい! (2019年4月13日 8時) (レス) id: 8286031f0a (このIDを非表示/違反報告)
Hana(プロフ) - にゃーさん» コメントありがとうございます!嬉しいです。引き続き更新頑張りますね (2019年1月24日 21時) (レス) id: 4d2980bd83 (このIDを非表示/違反報告)
にゃー(プロフ) - とても面白いです♪更新楽しみにしてます! (2019年1月24日 2時) (レス) id: 5a826c2c2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Hana | 作成日時:2019年1月15日 21時

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