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「って言うても遅いな、もう好きな人おるもんな」
小瀧くんの声色は軽やかだ。告白と捉えていいはずの台詞が雑談に紛れてしまうほど。
「もしかしたらもう付き合って…」
「振られたの」
「え？」
小瀧くんが表情を変えた。ああ、何でこんなことを彼の前で言うことになったのか。
「もう会えないって言われたから…もう好きじゃ」
ない、と言えなかった。自分に嘘をつくことはできないらしい。言葉を続けられなくなった私の口元に、しょっぱい雫が流れていく。
視界がぼやけて小瀧くんの顔はよく見えない。だけど頬に指が触れているのがわかった。
きっと涙を拭ってくれている。小瀧くんの優しさだ。それなのに、私は寒いあの夜を思い出してしまう。
「やめて」
「…そんなに俺のこと嫌いなん？」
小瀧くんの声がする。そうだ、私は二度もこの人を突き放している。
小瀧くんは何も悪くない。今だって告白されて嬉しいはずなのに、なぜだか浮かない気持ちになる。
それはきっと、小瀧くんもまたどこかへ行ってしまいそうな気がしてしまうからだ。
「信じられないの」
「何が」
「期待して傷つくのはもう嫌なの。優しさも好きって言葉も信じられないの」
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Hana(プロフ) - ベルギーチョコさん» ご指摘ありがとうございます。訂正致しました。 (2022年2月8日 18時) (
レス) id: 15a7584885 (このIDを非表示/違反報告)
ベルギーチョコ(プロフ) - オリフラ立ってますよ(コソッ) (2022年2月8日 16時) (レス) id: dabcd84e79 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Hana | 作成日時：2022年2月7日 22時
