77. ページ27
重岡さんだ…。
心臓の音が大きくなったように聞こえる。重岡さんは笑いながらこちらを向いた。
目が合った。
その瞬間、細くなっていた目が丸くなって、顔を背けられる。
「…」
「何あれ、感じ悪くない？」
「…うん」
返事するのが精一杯だった。
あの夜の、いや今までの重岡さんはあんな顔をしたことがなかった。
そんなに怒らせてしまったんだろうか。
その夜、私は重岡さんに電話をかけることにした。直接謝ろう。
「もしもし」
「はい、重岡です」
機械を通して聞く重岡さんの声はいつもより低く聞こえる。
「この間はドタキャンしてごめんなさい」
「ああー、全然いいよ。もう体調大丈夫なん？」
「うん、おかげさまで」
話しながら私はホッとしていた。昼間の重岡さんは私の思い過ごしだったのだろう。だって今、普通に話せているんだから。
「だから、また空いてる日に埋め合わせさせてください」
「あー、せやな」
それから重岡さんは何も言わなくなった。切れた？と画面を確認するけれど通話中のままだ。
「重岡さん、聞こえ…」
「ごめん」
「えっ？」
重岡さんに、謝られた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 331人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Hana(プロフ) - ベルギーチョコさん» ご指摘ありがとうございます。訂正致しました。 (2022年2月8日 18時) (
レス) id: 15a7584885 (このIDを非表示/違反報告)
ベルギーチョコ(プロフ) - オリフラ立ってますよ(コソッ) (2022年2月8日 16時) (レス) id: dabcd84e79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Hana | 作成日時：2022年2月7日 22時
