トーストと目玉焼きと、コーヒー (ページ4)

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それから濵田さんが帰ってきたのは日が暮れた頃。

友達は相席屋で出会った人と今度飲みに行くらしい。はあ…。

「そんなAに朗報や」

２人きりの台所で、濵田さんの目はきらきらしている。流星は自室で期限遅れのレポート作成。

「新人バイトくん、めちゃイケメン」

「流星より？」

「んー、またタイプが違うけどええ勝負やと思うで」

「でも学生でしょ？歳下はなあ…」

「写真見る？」

濵田さんが見せてくれた履歴書に貼ってある証明写真の彼は、確かに整った顔立ちだった。

証明写真でこれなら、実物はもっとかっこいいんだろうなあ。

「ちなみに小瀧くん…この子もフリーやねん。歳上好きやって言うてたし今度店来てみいや」

もう一度、私は証明写真に目を落とす。流星がクールなイケメンなら、彼はマイルドなイケメンだ。

「濵田さん」

「ん？」

「私、幸せになれるのかなあ」

「なれるよ」

濵田さんはにっこりと笑った。