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「僕より具合悪なったらあかんやんか」


遠くで中間さんの声がする。


「ポカリやなくてアクエリでもよかったっすか?」


これは…流星?


「ええよ、お休みやのにごめんなあ」


心なしか中間さんの声が嬉しそうや。イケメンの流星に会えてよかったなあ…。


「あれ、シゲ気ぃついた?」


耳元で流星の声がして、俺はゆっくりと目を開ける。予想以上に流星の顔が近くて、ギョッとした。


「大丈夫?店で倒れてもうてんなあ」


なかなか帰ってこんから連絡したら、重岡さん倒れましたーって言われてなあ…と中間さんは眉を八の字に下げた。


あ、小瀧。あいつどないしたんや。


「連絡してきたやつは…」


「僕が迎えに来た時、心配やからついていきますって言うてくれてんけど…」


いたずらっ子のように笑う中間さんが流星をちらりと見る。


「先に連絡取ってた藤井くんが、『俺おるから他のやついらんでしょ』って」


「…何それ」


何かこそばゆいんやけど。ほんで中間さんにやにやしてるし。いやそんなんちゃうねん。


「シゲ」


俺の身体を起こして、流星が俺の目を見つめる。


「あいつシゲに何したんや」


「何もされてへんよ…ただの後輩」


そこまで言って俺は目を伏せた。そうしないと、また涙が出てしまいそうになったのだ。

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作者名:Hana | 作成日時:2020年8月15日 18時

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