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3人でする片づけは思いの外早く終わり、暗くなる前に部屋は綺麗になった。


「いやあ、助かったわ。僕だけやったらここまで綺麗になれへんわ」


中間さんは嬉しそうにニッと笑った。


ずっと思っていたけれど、彼は女性のように綺麗な顔立ちをしている。近くに寄ると花のような香りさえする。


「ちょっと早いけど出よか。晩ごはん食べに行こう」


「焼き鳥や!やったあ」


子どものようにはしゃぐ流星を見て、中間さんは苦笑いした。


「ほんま素直やな、藤井くんは」


「よう言われます!」


流星は胸を張ってるけれど、多分褒められてるわけではないと思うで。


「重岡くんはどう?体調悪くなければ」


「行きます」


流星のようにはしゃげはしないが、俺の心も珍しく浮き立っていた。そんな俺を見て、中間さんはまた笑った。


「ええ2人やね。羨ましいわ」


先に車出してくるわな、と中間さんは一階へ降りていった。俺は彼の笑顔と、不意に見え隠れする悲しげな表情を反芻していた。

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作者名:Hana | 作成日時:2020年8月15日 18時

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