恋とWEST (ページ19)

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友達 N ページ19

「明日仕事行きたくない」

「ほんまそれな」

日曜の22時。サークルの同期だった小瀧とはたまたま同じ職場になり、部署が違うとはいえ友達関係は続いている。

剥げかけたネイルを落としていると小瀧から電話が来て、今話しているという状態だ。

「会社辞めよかな」

「辞めて何するん」

「モデル」

「腹立つわ」

「俺、昔難波で声かけられたことあるねん」

「ガチやん」

「今ならサイン無料やで」

「いらんし。てかサインでお金取るな」

「まあ俺がモデルになって有名になったら、A寂しいやろうからやめといたる」

「なんも寂しないし。サイン、メ○カリで売るわ」

「ひどない？A、いつデレてくれるん」

「デレるとかないから」

「ショックー。俺はずっとデレてんのに」

「意味わからん」

「俺はAのこと好きやねんけどなー」

「…」

「返事せえや。気まずいやろ」

「ちょっとびっくりした」

「冗談やで」

「しばく」

「ふふ、大好きやで」

「…待ってよ…」

日付が変わる前に、関係も変わってしまいそうな夜です。