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主夫 R ページ16
「おかえり！」
チャイムを押すと３秒後に扉が開いた。
旦那の流星がエプロン姿でにこにこと笑っている。このエプロンは、去年の勤労感謝の日にあげたものだ。
「今日は遅かったなあ、疲れたやろ」
「…」
流星の声は優しい。私は涙で喉が詰まり、上手く返事が出来ずにいた。
「仕事大変やったんか？」
「…うん」
頷くと、流星は片手に布巾を持ったまま私を抱きしめた。赤ちゃんをあやすように、優しく背中を叩いてくれる。
「頑張ったな。もう自分のこと責めんでええよ。今日はからあげやからビール飲もう。ほんでお風呂も一緒に入ろう」
「…うん」
袖で涙を拭いて顔を上げると、流星は私の頭をさらさらと撫でた。
「可愛い可愛いAちゃん。お疲れさん」
私の旦那さんは、世界一の主夫だ。
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作者名：Hana | 作成日時：2020年6月21日 17時
