始まりは突然に? ページ2
我々国の総統、グルッペン・フューラーは、とある資料に目を通していた
(最近戦争してないなぁ)
そう。彼は戦争好きである
しかし、書記長のトントンが戦争を始めると書類整理でどんどん顔色が悪くなっていく
さすがにそれは見ていられない
そんな彼はあることを思いついた
≪宣戦布告されたら戦争をしよう≫
そんなこんなで、ほいほい宣戦布告しなかった彼は、不機嫌である
そもそも、我々国はこの世界で一、二位を争う大国なのである
しかも、軍事力は底知れず、中でも幹部がとても強い
そんな国に宣戦布告をする国はほとんどなく、もう半年ほど戦争をしていない
「む…」
とある資料に、興味深いものがあった
≪幹部の一人を渡せ。さもなくばお前らの国をつぶす≫
ふと窓の外を見ると、人影があった
この資料を入れた奴だろうか
そんな中、グルッペンの口角は自然と上がった
{我々国幹部に告ぐ。至急会議室に集合。繰り返す。至急会議室に集合}
インカムをつなげ、通信する
十分後
「よく集まってくれた。いいか。よく聞け。戦争をするぞ」
その言葉で、会議室の雰囲気は変わった
喜ぶ者、呆れる者、焦る者
全員反応は違ったが、悲しむ者は居なかった
「敵はディスターナ国。時は明日。俺が直々に指示を出す。一度しか言わないゾ」
その言葉に、空気がぴしりと固まる
「まず、コネシマとシャオロン。お前らには前衛を任せる。シャオロンは特攻隊」
「おう!任せとけ!」
「コネシマは殲滅部隊や」
「了解!絶対成し遂げたるわ」
二人の青年が反応する
「んで、鬱先生。お前は後衛の指揮を頼む」
「りょーかーい」
不健康そうな青年が伸びた返事をする
「トントン。お前は戦場の状況を見ながら指揮を取ってくれ」
「わかった」
眼鏡をかけた青年は書類に目を通しながら答える
「ロボロ。お前は敵の情報を俺たちに渡してくれ」
「ん。後で集めとくわ」
少し小柄な青年は首を縦に振った
「ゾム。お前は俺と行動してくれ。ただし、敵の視界に入らんようにな」
「ヒヒ。了解や」
緑のパーカーの青年は、奇妙な笑い声を出しながら答えた
「後の奴は城の警備をしてくれ。頼りにしているゾ」
『了解』
残りの青年たちは、そろって返事をする
「さぁ、戦争を始めよう」
『ハイル・グルッペン!』
我々国が、ディスターナ国を破壊するまで、残り一日
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