契約 ページ5
あの後自己紹介があったのだが、内ゲバが始まったので割愛させてもらう
「総統殿。書類はどこですか？」
「グリム〜これに名前書くめう〜」
オスマンが取り出した書類を見て、グリムはオスマンに確認をする
「これ婚姻届だよね？」
「そんな事ないめう〜」
グリムはその書類をビリビリに破った
「書類はどこですか？」
オスマンが悲しそうな顔をしているが、特に気にも止めなかった
「あっはっはっは！」
コネシマが大きな声で笑い始めた
グリムは、万年筆を取り出し、名前を書こうとしている
「コネシマ。うるさい」
「だってwwオスマンがwww普通にスルーされっゲホッゴホッwww」
笑いが止まらないコネシマに対して、オスマンはにっこりと笑った
「おい。お前らいい加減にせぇや」
そんな二人を、トントンが粛清する
「すまん。いつもこんなのやから」
グルッペンは正規の書類を取り出しながら謝った
「ほんまに。いっつもこんなのやで」
シャオロンがそう言うと、兄さんがツッコミを入れる
「お前もたいがいやろ」
そんな言葉に、シャオロンは黙ってしまう
「そうそう。仕事全然しぃへんし…」
「そういうグルちゃんも仕事トンちに押し付けとるよなぁ？」
「お前にだけは言われたくねぇよ。クズ。女たらし」
「あぁん！ちゅめたい」
そういって、鬱先生は自分の体を抱きしめる
「俺、大先生のそういうところ嫌い」
ひとらんらんは、一歩後ろに下がる
「うっわ。大先生きっも。ひくわー」
ゾムは鬱先生を罵倒しながら、冷ややかな目で見ている
「あ、そういえば監視カメラで城下町見てた時またナンパしとったで？」
ロボロが思い出したようにつぶやくと、エーミールがぼやいた
「…またですか。もう何回目でしたっけ？」
「あー。百回以上やろ」
しんぺい神は、腕を組んで答えた
「総統殿。これでよろしいでしょうか？」
どうやらグリムは名前を書き終えたようだ
「うむ。おいお前ら内ゲバすんのもうやめろよ。客人が待っている」
グルッペンの号令に全員は口を閉ざす
(腐っても最高司令官ということか…)
グリムは改めてグルッペンとそのほか幹部が国の統率者だと知った
「ようこそ我々国へ。グリムよ。貴殿を心から歓迎しよう」
先ほどの砕けた口調ではなく、威圧感が感じられるような口調でグルッペンは言った
その言葉に対し、グリムは胸に手を当て、言葉を紡ぐ
「我、汝に心から忠誠を誓う」
グリムの首に各印が付いた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 179人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
