【d!】甘い甘いスイーツと・・・ (ページ27)

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孤独ページ27

「如何なさいましたか？総統殿」

グリムの視線の先には、思わず目を疑ってしまうような光景があった

あのグルッペンが、暗い顔をしているのだ

グリムが我々国に来てから、グルッペンはいつも笑っていた

総統として、周りを心配させまいと笑っていた

「っ！？申し訳ございません！私のせいで「大丈夫だ。俺はお前に話がある」…何でしょう？」

さすがにやりすぎただろうか、解雇されてしまうのか

そんな考えがグリムの脳内を支配する

普段のグルッペンの姿から、そんなことするはず無いと分かっているのに

そうなるのが怖い程、グリムは我々国に愛着がわいてしまったのだ

居心地がいいと、感じてしまっているのだ

「…本当に、申し訳なかった。弱い私を許してくれ。俺が謝っているのは100％善意とは言えない。
　お前に、嫌われたくないという気持ちの方が強いんだ。もう、如何したらいいかわからない。
　許してくれ…俺を、許して…」

自分でも何を言っているのかが分からないのだろう

グルッペンはその血のような紅い瞳を涙で潤ませながら、許しを願っている

グルッペンは、人に嫌われたくないのだ

彼の周りには、いつも人で溢れている

それは、彼が人を無闇に傷つけないからだ

傷つけないのは、人から嫌われ、独りになるのが怖かったからだ

「…私は、私はこの国と契約しました。貴方と契約しました。私は裏切らないです。
　私は貴方の盾となり、剣となります。我が身が滅ぶまで、貴方の元から離れません」

「ハイル・グルッペン」

その言葉を合図に、グルッペンはグリムに抱き着いた

抱きしめる腕はグリムの存在を確認するかのようにきつく締め付ける

「すまん、すまなかった。俺、もう独りになりたくないんや。幼少期に戻りたくない。
　今まで築いてきた強い俺(嘘)を崩したくない」

そう呟くグルッペンの背中は、やけに小さくグリムの瞳に映る

「…大丈夫です。貴方様のそのお姿は、決して嘘などではない」

グリムはグルッペンが泣き止むまでずっとそばにいた

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「本当に、申し訳ございませんでした。契約した身にもかかわらず。なんでもお申し付けください」

それが、グリムなりの償いだった

その言葉に、グルッペンはニヤニヤと笑う

「言質は取ったぞ？まぁ、とりあえずこちらへ来い」

グリムはグルッペンの座る椅子に近付いた

グルッペンはグリムの腕を引いて手繰り寄せる