-22話- ページ25
帰り際、ふとある匂いが鼻をかすめた。
「Aくん?どうしたの?」
『くせぇ…』
「え!?僕!?」
『いや!そうじゃなくって…!』
人や喰種の血が混ざった匂いだ。
恐らくカネキや、トーカには気付かれていない。Aだけが気付いた匂いだ。
そしてAには、この匂いに思い当たる人物がいた。
『トーカちゃん、ちょっと先に二人で帰ってて』
「…?なんだよ、急に」
『客人を出迎えてくるよ』
トーカ達に向かって優しげに微笑んだ瞬間、
Aは別の方向へ走っていってしまった。
「どうしたんだろう…」
「さあな。どうせまた白鳩だろ、…ほら行くよ」
「あ、待って!」
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気付けば、オレはかなり遠くまで来ていた。普段はあまり近付かない区の近くだ。
そしてお目当の人物の匂いは強くなってきて__
「やっほ、私の可愛い“卵ちゃん”」
『…………アンタか』
やはり居た。
包帯を体中に巻き付けた少女が、ペタペタと裸足で暗闇から歩き出てくる。
アオギリの構成員の一人、“エト”だ。
『何の用ですか、…アオギリに入れ?
その件ならもうとっくの昔に断りましたけど…』
「ちがうちがう。今回はね?……
同胞を食い散らかす、晩餐のお誘いだよ
もちろん受けてくれるよねェ…?卵ちゃん」
『………』
_________同胞を食う…?
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レイン - 最後まで読んで「続く」見て、独り言で続けって言っちゃった (2019年1月26日 16時) (レス) id: a956189dd3 (このIDを非表示/違反報告)
ダメ天使 - すごく面白くて一気に読んじゃいました!!続き楽しみにしてます。 (2018年2月8日 10時) (携帯から) (レス) id: 89fc855d6c (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 林檎。さん» そそそそ、それは奇跡…いや運命に近いですね!w。ありがとうございます!これからも更新頑張りますので、よろしくお願いします! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 稀羅さん» ありがとう!そう言っていただけますと、とても励みになります!頑張ります! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)
黒氷雨(プロフ) - 輝夜さん» 最近亀更新ですみませんでした!応援ありがとうございます!これからも更新頑張ります! (2017年7月19日 21時) (レス) id: 5e51351d8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒氷雨 | 作成日時:2014年7月17日 9時