スクールデイズ（3） (ページ3)

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夢であってほしいページ3

ino side

雄「伊野尾くんっ！」

大「伊野ちゃん大丈夫！？」

宏「もー、亀梨くんと山下くんのせいですよ、こんなになるまで焦らせちゃって」

亀「えっ、俺らのせい！？
ごめん、伊野尾くん！」

智「ごめん、悪かった…」

慧「い、いや大丈夫です。
本当は腰が抜けちゃっただけだし…」
大丈夫じゃない、俺、今薮に肩担がれてる。
穏便に、穏便に…。

貴「…さ、みんな帰るか！
な！」
増田くんがバスケ部を引き連れて帰っていく。
よかった、増田くんこういうときはちゃんと空気読めるんだ。

大「伊野ちゃん、俺待ってなくて平気？」

慧「うん、ありがとう」

大「そっか、また明日！」

慧「明日ね」

雄「でも、」

大「ほらほら、伊野ちゃん大丈夫って言ってるから髙木も帰るよ！」

大ちゃんと髙木は心配そうに俺を見ながらも、帰っていった。
ごめんね、迷惑かけたくない俺の性分を大ちゃんなら分かってくれてるから。

山下くんは残った。

宏「亀梨くんと山下くんも、先に生徒会帰っといて下さい。
こいつ元々ひ弱な体質なんで。
俺が伊野尾を生徒会室まで連れて行きます」

亀「そう、だよな。
山下、こいつら幼なじみだから、薮に任せようぜ」

智「わかった。
俺も生徒会行くわ。
新入生困ってるよな」
あれ、この人たちほんとは仲良いんじゃ…？
塾で亀梨くんが言ってたライバルって、山下くんのことだったのか。

先輩方も生徒会室の方向へと歩き出した。

ようやく薮と二人になったところで、我慢の限界が来た。
慧「…るな」

宏「なに？」

慧「触るな！！」
さっきから拒絶で身体が震えている。
こいつにだけは、嫌だ。

宏「…手離したらお前置き去りだけど」

慧「構わない、離して！」
身を捩るけど、身体にうまく力が入らない。

宏「暴れんなって。

また入院したい？」

慧「………はぁ」
深くため息をついた。

入院なんてもちろんごめんだ。
凄い屈辱だけど一応助けてもらってる身だし、おとなしく従うしかないようだ。
身体を薮の肩に預ける。

宏「生徒会室まで歩けるな？」
軽く頷く。

やっぱり生徒会なんて入るんじゃなかった。
悔し涙をなんとか堪えた。