スクールデイズ（3） (ページ1)

今日:22 hit、昨日:3 hit、合計:52,045 hit

魔王の一声ページ1

ino side

生徒会で簡単な計算を済ませて、記録した書類を亀梨くんに渡す。
慧「オープンスクールと入学式の出費記録の帳簿、終わりました」

亀「もう終わったの！？
さすが俺と薮…いや、生徒会長の俺が見込んだだけあるわー」
いま、俺と薮って聞こえた気がするけど。

亀「あっ、もう18時じゃん！
校内巡回しねーと」

慧「校内巡回ですか？」

亀「完全下校でまだ部室とかに残ってる生徒がいないか確認してんだよ。
大体は俺がやってるんだけど日替わりで生徒会がやってんだよね。
生徒会も生徒なのにな…。

あ、ちょうど誰か一年生つけてまわろうと思ってたし、伊野尾くん一緒に来いよ」

慧「あ、じゃあちょっと片付けてきます」

亀「どうせ戻ってくるんだしいいって(笑)

校内巡回、亀梨、伊野尾行ってきまーす！」

生徒会「行ってらっしゃーい！」

亀「面倒だけど一応、外出るときは声かけてね」

慧「はい」

まずは生徒会室の周り、中庭、次に各学年の校舎を巡回して、部室、体育館、グラウンドなどを見てまわる。

あ、この教室電気が点いて…

ガラッ

亀「おらぁぁぁ！！
完全下校だ帰れ帰れー！！！」
亀梨くんの発した雄叫びに少しビビる。

「げっ生徒会長じゃん！
すみません！
ほら、みんな片付けろ、すぐに！」

「はい！」
マイクや資料が片付くのを待ち、撤収して帰っていくのを見届ける。
どうやらグループ活動をしていたようだ。

亀「この時期だから居残りは少ない方だけど、文化祭前とか超多いんだよねー。
多忙なときは何人かで手分けして校舎巡回にあたってるんだ」

慧「あっ、体育館前にもまだ生徒が…」

亀「ああん！？」

あれ、あそこに混ざってジャンプの練習してるのって…。

慧「大ちゃん！
髙木も！
もう帰ったかと思ってた」

大「あっ伊野ちゃんじゃん！
バスケ部入部してきたー」

雄「俺は有岡くんが見学したいからって、久しぶりにバスケ部に顔出したとこ」

大「身長足りなくてさー、すぐボール取られんの！
あっ、髙木めっちゃバスケ上手いよ！？」

ニ「大ちゃんもパス早めに回してね！」

大「へへ、ごめーん」

なんか楽しそうだ。
大ちゃんはどこでも誰とでもすぐに馴染めるから、羨ましいな。

亀「おうおう、ここで何してんのかな、副生徒会長の山下くん」
亀梨くんの低い声で、思わず背筋が凍る。

呼ばれた山下くんも、睨みを利かせていた。

智「…別に。
部長としてバスケ部の様子を見にきただけだし？」