陰キャ ページ3
夢ノ咲は普通科の棟も綺麗だった。
これも陰キャの後遺症か、男子と休み時間ずっと話しているのは大変だった。
前の休み時間はなんとか乗り切れたが、今回は辛くて普通科の女子トイレに逃げてきてしまったのだ。
アイドル科のトイレは男子トイレだから私は普通科棟のトイレに来ている。
鏡を見て、髪の毛のボサつき具合を確かめる。
「あ、広がっちゃってるし。最悪なんですど……」
それにしても流石は私立。
公立のトイレとは違って綺麗だった。
私はエクステを付けたボサついてしまった髪の毛を高い位置で結わえた。
「これでシュシュ付ければダサくないもんね……。いや、やっぱり似合わないかな？」
私が髪の毛とそう格闘しているうちに予鈴がなろうとしていた。
もう一度、鏡を見ると多少ギャルっぽくなった自分と目があった。
やっぱ、編み込みにしとけば良かったかな。
授業を熱中して受けているうちに、あっという間にお昼休みになった。
パンの自動販売機があると聞いたので、私はそこで何かを買うことにした。
自動販売機のメニューを見るとなかなか美味しそうなものがあった。
(トゥルティーヤって、どっかのおしゃれなカフェかよ)
よそ見をしながら小銭を投入しようとすると、誰かと指が触れた。
「ああっ⁉」
「おっと、すまんの。嬢ちゃん」
びっくりして、失礼にも大声を出してしまった。
「いえ、あのこちらこそごめんなさい！大声出してしまって……」
(緑色のネクタイ……三年生かな？やっぱり背が高いしこの人もアイドル科の生徒？髪の毛のセットどうやってしてるんだろ……。癖毛っぽいのに私みたく広がってないしめっちゃ教えて欲しい……！)
「……吾輩の顔に何かついているのかの？」
「ええっ⁉……すみません！あの、私人の顔じっと見る癖があるんですよ！だから……あの、先輩がどうたらじゃないんです！」
(明らかに言い訳が不自然すぎる……！)
変な言い訳をしてしまったことと、先ほど指が触れ合ったことの恥ずかしさにかられ挙動不審になってしまう。
「そのつまり……すみませんでしたーっ！」
私は疾風のごとく走り出した。
もう……穴があったら入りたい。
家に帰ると颯爽と私は部屋に引きこもった。
(あーっ！やっちまった。何が人の顔じっと見る癖だよ！)
「ちょっとー、A？大丈夫なの？」
下の階から母の声が聞こえる。
メモを開くと、日課になりつつある日記を書いた。
『学院初日から黒歴史を作成。先が見えない。』
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みみか（привидение）(プロフ) - Knights を護る騎士でいたかったさん» コメありがとうございます！誤字の指摘ありがとうございます。以後気をつけようとございます。 (2017年9月15日 12時) (
レス) id: f0a2a3f6c0 (このIDを非表示/違反報告)
Knights を護る騎士でいたかった - 北斗くんの苗字は｢氷鷹｣ですよ！ (2017年9月14日 23時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みみか（привидение） | 作成日時：2017年9月14日 18時
