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何が ページ20

起こったのか


A「……っっ!!?」


それすらも理解できない程、驚いて声が出ない


だって、ありえない

こんなの、ありえない

紅蓮姫が…砕けてしまうなんて


ティキ「ヒュウ♪すげーな伯爵、手も触れずにあそこまで壊すなんてな」
伯爵「さテ、これで大分トリガーを連れていきやすくなりまシタヨ☆」


そんなノア組の会話さえ、どこか遠くに聞こえて


A「ぐれ…ん…き……?」


ねぇ、嘘でしょう?

早く返事しなさいよ?

いつもみたいに、憎まれ口をききなさいよ?


A「ほ、ほらっ、こんなにも目の前に極上品が揃っているのよ!?反応しなさいよ…!!」


一体、どうしたっていうのよ?

いつものあんたなら即座に反応する単語でしょう?

大食漢のくせして意地張ってるんじゃないわ、ねえ?


A「ぐれ……っっ紅蓮姫!返事をしなさい!!ホラ!ねえ!!」
デザイアス「ふふん、無駄だよトリガー。そのイノセンスはもはや単なる鉄くずさ」


嘘よ、信じないわ

だって、紅蓮姫よ?

憎まれっ子世に憚るって言うじゃない

いくら持ち手の柄の部分が砕けたからって、そんなはず―――


A「ぐ…れん…き…」


けれど、いくら呼んでも

いくら挑発しても

紅蓮姫からの応答はない

まるでただの剣のように

本当に……壊れてしまったかのように


A「……っ!!……っっ!!?」


その事実が、漸く覆しようのない現実として頭に沁み渡ってきて
今度こそ、言葉を失う


嘘、うそよ…っ

だって、だってこんなのあんまりじゃない……っっ


カタ…


散らばった柄の部分
それらを左手で触れて、ぞっとする

掴み慣れたはずのその柄が、今までとは違って冷たく感じられて


A「―――ぐれ、き…!!」


それでも信じたくなくて
震える右手で、必死に伸ばして、その刀身の部分をそのままゆっくり握る


ザシュ…と鈍い音と共に、赤い線が右手に走った
けれど、刀身の冷たさに瞬間的な熱はすぐさま奪われていく


A「ど、して……!!?」


刀身に傷はないのに、動かなくなってしまった
まるで、束の部分にこそ“紅蓮姫”という魂が塗り固められてあったかのように

アレン「Aッッッ」

呆然と
ただただ、呆然と

私は物言わぬ刀となった紅蓮姫を放心状態で掴んでいた

だからこそ→←けどね?



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作品ジャンル:ギャグ
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Neko - わかります!!小粥と漬物の相性はまじで神ですよねー (2月24日 6時) (レス) @page47 id: a69fae9dd7 (このIDを非表示/違反報告)
山吹乃鬼(プロフ) - 面白くって一気読みしています!オムライスでの例えのくだりで某少女漫画を思い出しちゃいました(o´艸`) (2019年12月8日 14時) (レス) id: ad0b97fd91 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 碓氷さん» 笑っていただけて感謝です! (2015年9月30日 19時) (レス) id: 514c05d317 (このIDを非表示/違反報告)
碓氷(プロフ) - 久々に笑いましたw 応援してます! (2015年9月30日 14時) (レス) id: 058807b969 (このIDを非表示/違反報告)
アオイ(プロフ) - 紫煙さん» そういえばサインねだってないなと思い当りまして(笑)そういってくれてありがとうございます! (2015年9月30日 11時) (レス) id: 92e870bae1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アオイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yumenusi202/  
作成日時:2015年6月20日 21時

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