まさかのラブ系導入！？って嘘でしょう！そして紅蓮姫はお黙り！

数分前の ページ4

INリナリー部屋にて

リナリー「それで結局、Aはアレン君のどこが好きになったの?」
A「う〜〜あ゛〜〜…っ」

興味津々といった様子のリナリーとは対照的に呻き声しか出ない私

もう勘弁して頂戴
きっと耳まで真っ赤だわ、恥ずかしいったらありゃしない…！///

A「どこがって言われても…」

恥ずかしさから机にうずめていた顔を僅かにあげ、リナリーの言葉を反芻するけど…説明しようがない

というかそもそもアレンも神田もラビもリナリーも全員同じ好きだって言ったわよね？
“キャラ”とか“仲間”とか……そういう次元で好きなのであって、恋愛感情なんかじゃ断じて無いわ!!!

《それならここ数日の挙動不審っぷりはどう説明するのよ貴女》

お黙り紅蓮姫!!
内心で力説した途端にサクッと入るツッコミって嫌になるのよ毎回毎回!!

《なんでそこまで否定するのよ?貴女らしくないじゃない》

だって…

A「―――っっ」




――――――あぁ、そっか

そこで、雷に打たれたような衝撃が全身を走った
それはつまり、どうして紅蓮姫の言葉でここまで自分がその可能性を否定する理由に思い至ることで

リナリー「……A?」
A「……あはは。ごめんなさいリナリー、やっぱりソレ系は私には無理だわ」

心配そうなリナリーに、思わずそう呟いてしまう

だって…そうじゃない

A「今の私じゃ……フェアじゃないもの…っ」



そもそも、私はトリップしてきた異世界の存在
この世界の道筋を知っていて、予知能力とうそぶいて皆を騙してる


《…何を今更言ってるのよ？それを承知でこの世界に来たんでしょ?》


まぁね
でも……でもねこれって、人としてどうなの？って話なのよ


生死を共にして戦ってる仲間なのに
これからも沢山の人が傷つくって…死ぬって分かってるのに道筋を変えようとしない


確かに、原作重要キャラは死なないかもしれない
だけど、いわゆる脇キャラは?

彼らの死を………本当に現実のモノとして捉えてる？
どこかでまだ、“紙面上のインク”として捉えてない？


それでも尚、原作の道筋の為に彼らを犠牲にするって言うんなら

それは間違いなく



――卑怯者だ


そんな人間が、今更等身大に恋愛したいなんて、チャンチャラおかしいわよ

《…らしくないわね》

…あんたこそいつもの毒舌どうしたのよ？

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