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溜まっていた書類を全て片付けて家へ帰っている途中、少女が倒れていることに気付き保護した。久しぶりに家で休めると思ったが、どうやら今回もお預けのようだ。
少女を抱き上げ、意識があることを確認する。その事に安心したが、そのこの身に付けている服がどうやら制服らしい。まるで体が縮んでしまったかのようだった。
取り敢えず家に上げ、ソファに座らせた。こんな子供でも、奴らとの関わりが無いとは言い切れない。俺はその少女に、一つの質問を投げかけた。
『君はいったい何者なんだい?』
…と。少女は困惑したように俯くと、恐る恐るといった様子で顔を上げぎこちない笑みを浮かべた。
「………………い、異人?」
「…はぁ?」
予想していた回答全てを無視して、少女は斜め上の回答をした。
ーーー
あぁ、降谷さんの表情が物語っている。何を言っているんだこいつは…と。
もういっそのこと本当のことを全て話してしまおう。包み隠さず話した方が信じてもらえる気がする。
「あの…本当の事話してもいいですか?」
「…本当の事?」
「私がどこから来たのか、なんであそこにいたのか、なんでそうなったか…などですかね?」
降谷さんは私の顔を睨むように見つめ、暫くしてため息を吐きながらソファに凭れ掛かった。
きっと仕事で疲れてるだろうに…なんか悪いことしたな。
私は降谷さんの返事が来るまでそのままじっとしていた。どこの誰かもわからない小さな女が急にこんなこと言い出したら怖いよね…私だったら発狂して追い出してただろうな。そんなことを考えていると、降谷さんから返事が返ってきた。
「あぁ、聞かせてくれ。まず、名前からな」
「はい。私の名前は降谷A。異世界から来ました。所詮トリップです」
「…は?」
また何言ってんだこいつという目を向けられた。自分でも急すぎたとは思う。でも、遠回しに言うよりは直球で言ってしまった方がいいと思ったのだ。変に誤解されたら嫌だしね。
「私の前の世界での年は15歳で、今は…6歳あたりじゃないでしょうか。私は居眠り運転していたトラックに撥ねられそのまま…。神を名乗る男に出会い、第二の人生とやらでここに飛ばされました」
降谷さんの表情が信じられないとでも言いたげに歪む。だが私の喋り方や雰囲気で完璧に疑い切れていないようだ。この世界でこんな大人びたこと言うの哀ちゃんかコナンくん位だもんね。
あとメアリーさん?
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ねるねるねるね(プロフ) - すごい好みの小説です!即お気に入りしました!更新楽しみにしてます!頑張ってください!(o^^o) (2018年5月23日 0時) (レス) id: e6eb4025e0 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白いです!更新楽しみにしています。頑張って下さい! (2018年5月3日 8時) (レス) id: a929515178 (このIDを非表示/違反報告)
夕夏(プロフ) - この小説大好きです!更新楽しみに待ってます!頑張ってください! (2017年8月23日 0時) (レス) id: 063fb69e80 (このIDを非表示/違反報告)
はるき - とても面白くて一気に読んでしまいました。更新頑張ってください! (2017年8月22日 13時) (レス) id: d7726ccc6d (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続きが気になります。ゆっくりでかまいませんので無理せず更新頑張ってください。楽しみにしてます!お買い物で普段とは違う降谷さんが見れてうれしいです! (2017年8月16日 19時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
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