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二人でパフェを食べ終えた後、そろそろ帰ろうかと喫茶店を出て…ほんの10分後。
私の周りには赤の他人ばかり。そしてこっちの世界で唯一の顔見知りである零さんは…どこかわからない。つまりは…そうです。
「迷子った〜…」
零さんと手を繋いで歩いていたものの、間違えて手を離してしまいその上人混みに流され見知らぬ場所。きっと零さんも今頃私を探しているだろう。どうする、迷子センターに行くのが一番か?
周りの人に迷子センターの場所を聞こう。
そう思い立った私は丁度隣を通り過ぎて行った人に声をかけた。
「すいません、迷子センターってどこです…か…」
「あら、迷子なの?可愛いお嬢さん」
金髪でスタイルの良い女子の憧れベルモット。なぜ普通にここを歩いている。
まぁ、ここは普通の小さい子を演じるべきだろう。私はにぱっと子供らしい笑みを浮かべて返事をした。
「うん!さっきまで叔父さんと買い物に来てたんだけど迷っちゃって…」
「あらあら、大変ね。私が捜してあげるわよ?」
「ううん!お姉さんにめーわくかかっちゃうもん。迷子センターで呼び出してもらえてば多分叔父さんもくるから!」
貴方と零さん遭遇したら大変なので全力で遠慮したい所存でございますです!!!
という心の叫びは一切表情に出さずニコニコと笑みを浮かべる。っていうか、最初素で話しちゃったな、大丈夫か…?
ベルモットは暫くかがみながら私の顔を見つめ、ひょいっと私を抱き上げた。この世界の人は小学1年生くらいの子供を抱き上げるの好きなの?
「なら、迷子センターまで連れてってあげるわ。あと、普通に話していいわよ」
「…なんのこと?お姉さん」
「わざと子供の演技しなくていいわよ。疲れるでしょう?」
「…私は本当に子供ですよ、綺麗なお姉さん」
「普通の子供…って感じではないわね」
こっちの世界ではガチでただの子供なんだけど。APTX4869は飲んでないし、トリップしたら縮んでたし。でも、ベルモットは私について調べそうだな…ヤバい人に声かけちゃったかも…
少し警戒していたのがばれたようで、ベルモットに声をかけられた。
「そんなに警戒しなくていいわよ。取って食べたりしないから」
「…そんなこと考えてませんよ。ただ、本当に綺麗だなぁ…と思っただけです」
「あら、お世辞でも嬉しいわ。それで?貴方はいったい何者なのかしら?とっても可愛いKittyちゃん?」
ほんっとうに、面倒くさい人に捕まってしまった。
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ねるねるねるね(プロフ) - すごい好みの小説です!即お気に入りしました!更新楽しみにしてます!頑張ってください!(o^^o) (2018年5月23日 0時) (レス) id: e6eb4025e0 (このIDを非表示/違反報告)
ココア - 面白いです!更新楽しみにしています。頑張って下さい! (2018年5月3日 8時) (レス) id: a929515178 (このIDを非表示/違反報告)
夕夏(プロフ) - この小説大好きです!更新楽しみに待ってます!頑張ってください! (2017年8月23日 0時) (レス) id: 063fb69e80 (このIDを非表示/違反報告)
はるき - とても面白くて一気に読んでしまいました。更新頑張ってください! (2017年8月22日 13時) (レス) id: d7726ccc6d (このIDを非表示/違反報告)
美空 - 続きが気になります。ゆっくりでかまいませんので無理せず更新頑張ってください。楽しみにしてます!お買い物で普段とは違う降谷さんが見れてうれしいです! (2017年8月16日 19時) (レス) id: 611dba761a (このIDを非表示/違反報告)
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