〜籠の中の鳥３〜 ページ6
「…いいか、Aよ。剣はこうして相手にこの角度で入らねば意味をなさぬ。そしてここをこうして――」
「ちょ、ちょっと待って！」
「なんだ、もうやめるのか？」
「一個ずつ教えて…」
「…さすがに、頭の方も鍛えぬといかんか」
「う…」
次の日より四大天司総出でAの修行が始まることが決定する。
「この原理で私達は瞬間移動が出来て…」
「あ、あぁ…なるほど」
「ウフフ…なんだか貴方を見てると妹が出来たみたい」
「い、妹…？」
「人間は同じ親の子供の関係を兄弟というのよ。私達天司はみんな、言い換えれば兄弟なのよ」
「へぇ…」
「あら、A…大丈夫？」
「ハッ…だ、大丈夫…」
「無理は駄目よ？休むことも時に大切よ」
「いや…大丈夫」
ガブリエルとラファエルは交代でAに勉強を、そしてウリエルはAに基礎的な体力や力の扱い方を教える。
「はぁぁぁああっ！」
「お、うまいじゃなぇか！やっぱりお前は顕現の類の能力はあるみたいだな」
「あ、あぁ…」
「あともう一本、剣を出せるか？」
「やってみる…」
剣を何本も顕現していき、もう一本というところで突如すべての剣が消える。
「あ、あれ…？」
「あ〜…さすがにオーバーか。うし、んじゃ次は一本一本を強化してみるか」
「あ、あぁ！」
そしてミカエルは剣術や戦術、戦うことのイロハをAに叩き込む。
「そこは相手の反撃が遅れる！さぁ、やってみよ」
「わかった」
剣を握り、言われた通りにミカエルへと攻撃を仕掛けるが、あっさりとはじかれる。
「う…」
「もう一度だ」
「ちょ、ちょっと休憩…」
「甘えるな！そんなことでは強くなれぬぞ！」
「ひ…」
こすいてミカエルのスパルタは続き、泣こうが喚こうが終わらない修行に、Aは徐々に力をつけていくのだった。そして、ある日。
≪カーーンッ―――≫
「やった！」
とうとうミカエルの剣を弾くことに成功するA。
「ミカエル！やったよ――ッ！？」
「甘いわ！敵が剣を失っただけで勝った気になるな！」
「ぶはっ！？」
ミカエルの炎の玉が見事にAにヒットする。その様子を見たガブリエルは口元を抑えて驚く。
「む…少々やりすぎたか…」
「ミカちゃん…あれはいくらなんでも、意地悪よ」
「しかし…――ッ！？」
突如、急激に膨らんだ気配にミカエルはとっさに回避する。
「はぁぁあッ！」
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ミレン(プロフ) - こちらにコメントください！ぜひぜひお気軽に！！割と大真面目にお願いします（（ (2019年3月29日 16時) (
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月20日 23時
