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Episode105 ページ6

「煩い」
「あだッ!蹴った、傷を爪先で蹴った!」

ベリアルの言葉に顔を歪めながらルシファーはベリアルに蹴りを入れる。痛いと騒ぐベリアルも、どこか余裕の表情である。

「何故まだ世界が在る?俺の“終末”はどうなった?」
「今、ちょうど実行中だよ。順風満帆とは言えないんだが…そういえば時間の感覚は?あの後、だいたい二千年が経ってる」
「二千年?計画の進捗と併せ歴史の変遷も話せ」
「オーケイ。だが、その前にちょっと失礼…繋いだ身体の具合を見せて貰うぜ」
「さっさと話せ。稼働試験などは実地で行えばいい」

ベリアルとルシファーが対話をする間に黒衣の男は脱出をし、反撃の機会を伺う。

「ヌウゥ…誤算だった…羽虫の執念を見誤っていたか…だがまだ終わらぬ…虚無と混沌を纏った余は奴を超える…ここは退き、傷の再生を――」

逃げようとする黒衣の男に、黒い力が襲い来る。その光はルシファーの放ったもので、パンデモニウムの地面に巨大な穴が開くほどだった。

「フハハハハ…一発で地面に大空洞が出来るとは…最高の頭脳と最強の身体…ヤバイ駄目だ、大量に達する達する!」
「…」

強大な力を得たルシファーだったが、まだ納得した様子はない。

「フゥ…おっと、何かご不満かい?」
「ルシフェルは本当に死んだのか?」
「ん?オイオイ、頼むよ…ルシフェルの話はもういいだろう。どのみち“終末”を成せば、君の友も何もかも無に帰る訳で――」
「下らん。俺が感傷に浸っているとでも?お前は感知できていないのか。同質の者の気配が潜んでいる事に」
「同質…?」

ベリアルが気配を探ると同時にサンダルフォンが現れる。

「パラダイス・ロスト――!」
「サンディ――」
「お前はルシフェルの――」

天司長の力でベリアル、ルシファーの殲滅を図る。轟音と爆風により辺りは砂埃が舞い上がるが、サンダルフォンは依然、険しい表情で気配を探っていた。

「す、凄い爆風です…ぜんぜん前が見えません!」
「サンダルフォン!あのふたりは倒せたのか!?」
「チィッ…駄目だ、直前で相殺された。俺と同等の力で…ルシフェル様と同質ももので…!」

砂埃が落ち着いてくると、その先からルシファーが筋しい顔をして現れる。

「フン…不用品が座と力を継いだのか」
「ルシファー!貴様はルシフェル様の身体を…!」
「何か問題でも?被造物の所有権は造物主にあるものだ」

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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月13日 19時

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