Episode149 ページ50
今度は羽を顕現させ、砂浜まで戻る。濡れた服が気持ち悪く、二人とも鎧を脱ぐのであった。
「はぁ…ま、シャワーもないし、そらっ！」
「のわっ？！」
突然視界が変わり、驚くサンダルフォン。大量の水で洗い流されたのだと気づいたのは少し後だった。
「ガブリエルの力か…？」
「いや、これは魔法だよ。天司の力は、そうそう使う物じゃないんだよ。これからは役割を還元していくからね」
「なるほど。だが、君はどうするんだ？」
「僕？僕は自分でかけるよ」
そういうと、二人の頭上に術式が浮かび、再び豪雨のように水が降って来るのだった。
「おい！やりすぎだ！」
「待って！うわぁぁぁ！」
「おい！？」
水の勢いでひっくり返ったA。それにより何とか水は収まったが、辺りは水浸しとなっていた。
「う…やっぱ難しいなぁ…」
「で、この濡れた服はどうするんだ」
「まあ、飛んで乾かそうかと」
「風邪をひきたいのか…！？」
そういうと、サンダルフォンは少し離れた場所まで歩いていき、建物の中に入ると何やら持って戻って来る。
「団長が息抜きをしてこいと金を渡してきた。着替えよう」
「さすが…荷物を遠ざけておく辺り完璧だなぁ」
更衣室に着替え、サンダルフォンの買ってきた服を覗くと、夏らしいシャツとハーフパンツが入っていた。
「動きやすさ重視ってとこか」
急いで着替えると、サンダルフォンは既に濡れた服を乾かしている最中であった。
「ほら、Aのも干すぞ」
「なんか優しくなったなぁ…前だったらやってくれなかったのに」
「俺がやるなんて誰が言った」
「うわ、やっぱ変わってない」
服が乾くまでは、アウギュステで依頼を片付けよう、という事になり、しばらく海の家の店員(ベアトリクスが以前手伝った串焼きの店)に服を任せることにする。
「ここからだと、最近密漁が絶えないから何とかしてほしいって依頼が近そうだ」
「なら、そこへ向かうか」
羽を出そうとしたサンダルフォンを制止すると、突如Aは抱きかかえる。
「うわっ！」
「飛んでいくなら魔法だろ！」
「やめろ！酔う！！」
しばらく暴れたサンダルフォンだったが、途中でグロッキーになってしまい、やむおえなく歩くこととなる。
「く…」
「ごめんって…乗り物じゃないんだけどなぁ」
サンダルフォンはしばらくAと口を聞かず、黙りとおす。そのまま時間が流れ、依頼をこなして服を回収しても機嫌が直ることはなかった。
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
