Episode139 ページ40
ルシフェルの言葉に、サンダルフォンは迷いを振り切れずにいる。
「はい…でも本当は…本当は約束を…伝言を叶えた後は、どうするか決めてはいなかったんです」
「貴方の願いを叶える事ばかりで…その先は…」
「もっと本音を言えば、貴方の下に逝きたいと…」
サンダルフォンはそれだけ言うと、一呼吸置く。そして、Aの顔を見ると、ルシフェルの方へと向き直る。
「でも今は空の世界で仲間と共に生きたいと…そう思っています。友人が、共にいてくれるそうなので」
「サンダルフォン―――」
「うん。私も応援している。Aは？」
ルシフェルに見られたAは、考えていたことがまとまらずにいる。本当は、ここで三人で暮らしたい。しかし、それをルシフェルが望んでいないこともわかっているし、空の世界で待ってくれているグラン達の声も忘れられずにいた。
「僕は…サンダルフォンと同じように思ってました…でも、サンダルフォンの言葉を聞いて、考え直しました
「うん。それはよかったよ」
「はは…でも俺達の本音はバレてたんですね？そこで永遠に安寧だなんてエールを」
「ん…？バレていたことがバレていたのか？」
「バレバレですよ。ナンセンスだなぁ」
「ふふふ…だが私の偽らざる本音だ」
「でも珈琲のおかわりを聞いたのは？ちょっと引き留めたかったのでは？」
「えぇ！？そうなのか！？」
「心とは矛盾するものだよ」
「ははは。なんですかいきなり…ははは…」
「Aも、その心を大切に持つといい」
「はは…まだ僕じゃ叶わないか…」
行かなければならないという思いと、別れたくないという思いが交差する。
「では…いってきます」
「うん。いってらっしゃい」
「…ッ…」
「…」
その一歩が踏み出せずに、つい振り返る。
「あ、えっと…そういえば昔とは反対ですね。あの研究所にいた頃と」
「あぁ…本当だ。なんだか変な気分だ」
「今は君こそが天司長で、私は待っている身だな」
「なんだか擽ったい心地ですが…珈琲の木々を育てるのがおすすめします。俺達も災厄の後…貴方のコアの中でやってたんです」
「やってみよう」
「…」
とうとう沈黙が流れてしまい、旅立つことを決意する。
「A、行くぞ」
「…」
「A…俺達は、ルシフェル様の意思を次いで、自分達の意思で生きるんだろ」
「…わかってる…けど…うっ…」
「あ、おい…」
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
