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Episode132 ページ33

グランは、弱ったルシファーを確認すると、後方へ下がる。

「後は任せたよ、サンダルフォン!」

グランの言葉にルシファーから目を離さずにサンダルフォンは頷く。

「はあああぁぁぁ――」

サンダルフォンが羽に力を溜め込んでいるのを見たルシファーは、自らも今一度サンダルフォンを睨み返す。

「だが俺は俺の自由を譲らん」

突如上空へ舞い上がったルシファーはその羽を広げると、禍々しい力をサンダルフォンへと向ける。

「パラダイス・ロスト――!」

ルシファーによって放たれた一撃はサンダルフォンへと牙をむくが、サンダルフォンもまた、自身の羽に蓄えた力を放出する。その背には、かつて自分を信じた二人を背負って。

「パラダイス・ロスト――!」

ルシファーによって放たれた光と、サンダルフォンの放った光がぶつかり合う。しかし、サンダルフォンの光がルシファーの光を押し切り、そのままサンダルフォンの光はルシファーへと注がれる。

「…―――!」

眩しいほどの光が辺りを包み込む。その光の中で、グランは確かに堕天司の王であるルシファーが膝を屈するのを見るのだった。それと同時に、様々な者の心を乗せた十二枚羽と、何にも染まらぬ黒き十二枚羽は、その因縁に決着をつけたのであった。

「終わった…のか…」
「いや、まだだ!」

エテメンアンキの墜落は止まっておらず、最早一刻の猶予も残されていなかった。

「うわぁ…!?床の亀裂で空の様子が見えるぞ!」
「あぁクッソ…!パンデモニウムが迫って来てやがる!」
「カタリナ、傷は平気?私達がんばったんだけど…」
「いいんだ。君達は本当に見事だった。まだ何か方法はある筈だ」
「艦隊が動いた!連合も異変に気付いたみてぇだぜ!」
「でもさすがに鈍いわね…最悪に備えて非難を急がないと…」
「あ、でもひょっとすると…!あの虹は連合の作戦だったりする?」

サンダルフォンは体力の消耗を抑えるため羽を消失させる。

「虹…?君は何を見て――」

イオの見ている方へ目を向けると、空間に気がひび割れていくことに気が付く。やがてそのヒビから虹色の光彩が放たれる。その大きさは騎空艇よりも大きく、廃屋の壁紙のように蒼を裂き、下地がむき出しにされたかのようだった。

「ど、どうなってんだよ…?エテメンアンキの墜落が止まった?」
「で、でもだんだん前に…あの虹が吸い寄せてるみたいです!」
「吸い寄せている…?まさか異なる次元の扉が開いたのか!?」

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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月13日 19時

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