Episode120 ページ21
「特異点達…笑わせるな…天司長が薬など…」
「なら笑ってみろ、酔いだるふぉん」
「なっ…君はッ！」
「はいはい、お二人さんそこまでだ。だがルリア、ありゃあ予防薬だ。先に飲んどかねぇと意味ねぇんだよ」
「二日酔いの薬は効き目あんのか？まぁ適当に色々ブッ込めば治るだろ」
「ふふふ。適当はさすがに危険だろうが…ここは皆で探ってみるとするか」
「うん！グランとAさんは、サンダルフォンさんを見ててね」
去っていく仲間を確認してからAはサンダルフォンに手を差し出す。
「珈琲の実…？」
「ちょっと反応が面白いから黙っててみた。まぁそれ食べておけよ」
「…君まで俺を」
「そもそも、天司長が薬飲まない訳ないだろ。ルシフェル様は何も苦手なものがないわけじゃないし、何かあれば薬ぐらい飲むさ」
「ぐ…」
サンダルフォンは珈琲の実を食べると、いつも通りの酸っぱさに顔を歪める。
「まぁ、気は逸れただろ？」
「あぁ…だいぶな」
落ち着いたのか、ため息を一つ吐くと、グランとAに向き直る。
「…特異点、A…つまらん面倒を掛ける…本来は天司長が人々の面倒を見る役割なのだがな」
「困った天司長だ」
「わ、悪かったな。俺にルシフェル様の真似など出来ん…あの御方はずっと、何を想って生きていたのだろう…誰にも、何にも報われず、常に完璧な存在として皆を導き…永遠の孤独…終わりなき苦悩…ただループする空虚…認めるのは癪だが、奴の指摘はあながち詭弁とも言えん。どうしてそこまで…」
「まったく…特異点に笑われて言い返す元気もないのかよ。そもそも、ルシフェル様は孤独じゃないさ。お前や僕、四大天司がいたんだから」
「それに、Aやサンダルフォンが反抗期になったりとかね」
「ぐ…特異点、それは…」
グランに笑われ、Aは悔しげな顔をする。
「君も、だそうだが？」
「う…そりゃまぁ…反省してます…」
「まぁ、あの御方は――ん…？あの遥か上空の浮遊物は…？」
サンダルフォンの指摘で、顔を上げる。
「エテメンアンキ…！まさかあんなにも高い所に…」
サンダルフォンの様子がおかしい事に気が付いた団員が集まって来る。
「どうしたんですか？」
「エテメンアンキが…見つかった」
「なんだって！？あの高度は船でも無理だぜ…どうやって行きゃいいんだよ？」
「…」
しばし思案するようにサンダルフォンは手を見つめる。
「いちかばちか…四大天司の羽の力を使ってみるか」
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ミレン(プロフ) - かなとさん» すみません、確認不足でした。ご指摘ありがとうございます! (2019年3月13日 21時) (
レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面をよく読みオリジナルフラグをお外し下さい違反です (2019年3月13日 20時) (レス) id: 9e9dee48da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年3月13日 19時
