〜最強の剣使い14〜 ページ43
グランサイファーに戻った3人はグランに帰着報告をする。ボロボロのサンダルフォンとAを見て何もいう事はなかったが、小さくAには耳打ちをする。
「あとでコルワに装備の修繕頼んでおくね」
「ああ…ありがとう」
各々部屋に戻った三人は自室で休息をとる。部屋着に着替えたAはベッドに寝転がると戦いの事を思い出していた。
「…正直、まだ本気出してないのはバレてんだろうな…って、それはお互いさまか。本当に本気を出したら元素のバランス崩壊してミカエル達に迷惑かけそうだ。でも…僕は正直、負けるつもりなかった。これが悔しい…のかな」
自分の感情がわからずモヤモヤし続ける。確かに悔しいとも持ったが、同時に寂しく思った。それがなぜかはわからないが、剣を手放したことでそれは一層増す。
「…サンダルフォンのが強いなら、僕は確かに役目は終わってるし…それにパンデモニウムの権限も渡したから実質、本当に何もない…ただ僕が持ってるのはケイオスマターとアバター…あの時、アバターは僕の中に封じ込めたけど、それでもベルゼバブにかすめ取られていた。今度こど僕が封印の要になる。ルシフェル様がそうであったように…」
胸に手をあてると、僅かにアバターの気配を感じる。もう一対の白き怪物は滅んだが、アバターを滅ぼすには今の天司には誰もできない。
「けどいつか、サンダルフォンが力をつけて…本当に強くなって、僕なんか簡単に滅ぼせるようになった時、世界の脅威はなくなる…って考えたところで、僕はもう簡単には死ぬ気はない。これがルシフェル様の言う、心の矛盾…?」
理解しかけたところで戸がたたかれる。中に入ってきたのは、グランだった。
「休んでるとこごめんね。ちょっと聞きたいんだけど…」
「構わないよ」
「もしかして、サンダルフォンと勝負してきた?」
「ま、見ての通り。僕が負けたよ」
「え…!?あ、そういえばAのがボロボロだ…」
「やっぱり失敗作じゃ超えるのは無理だったみたいだ」
「…あ、それでね…ずっと思ってたんだけど、Aから不思議な気配がするんだ」
「…ん?」
首をかしげると、グランからルリアが飛び出してくる。何度か見たことがあるが、未だになれない。
「あ、その…私が感じただけなんですけど、もう一体星晶獣がいる気がするんです」
「ああ、それはたぶんアバターだよ」
「ええ!?」
「僕は今現在一応封印の要だからね。それにだいぶ力を回してるよ」
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ミレン(プロフ) - 名無しさん» 完全趣味作品にコメントありがとうございます!できうる限りリクも受け付けてるのでお気軽に! (2019年5月18日 20時) (レス) id: 093f8fec1a (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続きが楽しみです更新頑張ってください (2019年5月18日 12時) (レス) id: af5f93c29d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御煉 | 作成日時:2019年4月5日 23時