〜アイルスト騎士団強化計画10〜 ページ22
「…っと、タイムオーバーか」
ふらつく足に力を込めてなんとか堪える。膨大な力を長時間消費した影響で残りの体力は僅かに等しい。
「…クソ…さすがに久しぶりすぎて全然力入んないなぁ」
ついに地面に座り込む。視線を前方に向けると、同じように４人も座り込んででいるのだった。
「…はぁ、ちょっと本気だったんだけどなぁ」
「…そう簡単には…やられたりしませんよ」
「はっ…そりゃ、勇ましい…な…」
「A…さん！？」
糸が切れたように倒れこむAに慌てて駆け寄る。
「…人騒がせな。寝ておるだけだ」
「…よかった」
スカーサハの声に安堵する一行。ノイシュがAを抱きかかえ、部屋に連れていく。当然Aの寝落ちによってそのあとの訓練は中止となり、解散される。
「しかし、あの訓練しんどかったなぁ…なんかこう、油断できない緊張感があったな」
「ああ。そもそも俺達は魔物にも久しく出会ってない。結局先の騒動もディアドラ様とノイシュ様、それに王族の方々が解決なさったしな」
「だよなぁ…それに、ヘルエス様もいくら厳しいっていっても、あそこまでの緊張感はあさすがに味わえない」
「だなぁ…それに、騎士道ってのも考えなきゃなんねぇ…まだまだ俺達はぬるかったってぇことか」
「だなぁ。あの災厄や終末を解決した方だって話だ。あの訓練の前は想像もつかないがなぁ」
想像を絶する力を目の当たりにした騎士達はAの中にある力に関心していた。また、同時に終盤、明らかに変わった自らの動きにも驚いているのだった。
「本気であのAさんが戦ったら、いったいどうなるんだ…？」
「更地になるだけで済むのか…？」
「この空を滅ぼすことも容易いんじゃ…」
徐々にAの強大さに気が付いた騎士達。その顔は血色を失っていく。
「Aさんは、そのような事をする心配はありませんよ」
「ヘ、ヘルエス様！？」
背後から現れたヘルエスに思わず背筋を伸ばす。そのままでいい、とヘルエスが手で制して話を進める。
「あの方の考える未来は我々でも遠く及ばないでしょう。しかし、わかるとすれば…大切な方の為にあの方は尽くしているのです」
「大切な…？」
「あのAさんの…それって、恋人とかですか？」
「実際はどうかはわかりません。天司に恋愛観があるかさえわかりませんからね。しかし、私達の想う以上に大切な方であるのは確かです」
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ミレン(プロフ) - 名無しさん» 完全趣味作品にコメントありがとうございます！できうる限りリクも受け付けてるのでお気軽に！ (2019年5月18日 20時) (
レス) id: 093f8fec1a (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続きが楽しみです更新頑張ってください (2019年5月18日 12時) (レス) id: af5f93c29d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：御煉 | 作成日時：2019年4月5日 23時
