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Episode2 ページ15

ミカエルの元へ飛ぼうとした瞬間、何者かに背後から弾き飛ばされる。

「…ッ!」

体制を立て直し、振り返るとそこにいたのは黒いマントを被った男が立っていた。

「…誰だ」

何も答えず男は黒い靄に覆われて消える。Aはひとまず息をつくと、すぐにミカエルのもとへ移動する。ミカエルがいたのは、かつて災厄を起こしたサンダルフォンを叩き落した岬だった。

「む…どうしたのだA」
「急いで特異点のもとへ!全部の天司を今集めてるんだ!」
「…わかった。すぐに参ろう」

Aの装備が傷ついていること、そしてAの焦りようで判断をするミカエル。しばらく手にしていなかった武器を手に取り、Aとともに船へと向かう。二人がついたころには船には全ての天司がそろっていた。

「ようやく揃ったか…」
「して、何があったのだ」
「幽世の連中が動き出した。白竜の騎士の国で現れ、そして人間を嗾けてきた。恐らく目的は現世への進行だ」
「して…貴様、なぜ鎧が壊れておる」
「壊れて…?な…ッ」

背中の部分に亀裂が入り、すでに防具としての意味をなしていなかった。

「…ミカエルに会いに行く前、突然襲撃にあった」
「なに…?」

サンダルフォンはAの顔を睨みつける。

「迂闊だったのは認める…けど、どうしようかな…装備」
「一度、普段着に着替えてきたらどう?」
「そうさせてもらう。先に話を進めておいてほしい。サンダルフォン、進行よろしく」
「あぁ…」

Aは自室へと向かうと、パーカーにズボンという格好に着替える。おこ民のマキラからもらったもので、普段から愛用している。一行のもとへ戻ると、大まかな話は決まっていた。

「それでは、敵の動きを見つつ、こちらも動く…でいいな?」
「あ、Aさん!」
「話はまとまったか?」
「ええ。一度この船にしばらくいさせてもらうことになったわ。敵の動き…まぁ当分はAが狙われる以上はAのそばにいるでしょうね」
「なるほど。それで、正体を暴くと…」
「なぁ…話の途中でわりぃんだけどよ…A、その格好で戦うのか?」
「…は?」

そんなわけ、と言い返そうとしたAだったが、壊れた鎧を思い出し、考え込む。

「…そうだった」

結局何も思い浮かばず頭を抱える。

「グラン、Aさんの装備、シェロさんにお願いしようよ!」
「それはいいや!よろず屋ならいいもん持ってくるぜ!」
「…ありがとう」

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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお!ありがとうございます!家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます!もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…!二人と仲良しな主人公が見たいです!ぜひ!!ご検討ください!! (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月29日 23時

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