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Episode30 ページ43

「ジークフリートさん!」

Aの姿を見つけたランスロット達が駆け寄る。ヴェインにジークフリートを預け、パーシヴァルにサンダルフォンを預けると、Aは力を失たように倒れる。寸でのところでランスロットに支えられ、なんとかベッドへと運ばれる。

「ありがとう…みんなを救ってくれて」
「救えてない…結局、任せろって言っておきながら逃がした…」
「誰も死んでない、十分だ…騎士団の奴らに聞いたぞ。ジークフリートさんを信じてくれたって」
「その分、悪口も言ったさ…サンダルフォンは?」
「今は眠ってるみたいだ。じきに傷も回復するだろう…一番ひどいのはAだ」
「僕は大丈夫…」
「A」

起き上がろうとするAをランスロットが抑える。力の入らないAは容易く倒れる。

「…俺でも抑えられるほど弱ってるんだ。もう少し休むんだ」
「…」
「人間を、信じてくれ。それと、武器は返すよ」

ランスロット、パーシヴァル、ヴェイン、そしてアグロヴァルに渡した武器が戻ってくる。光の粒子となって消えていった武器はAの元へと還っていく。

「…ランスロット」
「どうした」
「しばらく、眠らせてほしい…」
「ああ、わかった。ゆっくり休んでくれ」

穏やかにほほ笑むランスロットの顔を最後に、Aは目を閉じる。落ちていくように意識は吸い込まれ、やがて眠りについた。

「…しかし、この男は人間なのか」

傷の再生の終わったジークフリートは、すでに起き上がれるほどとなる。呆れたようにつぶやくパーシヴァルも、どこか安堵している。

「心配をかけたな…すまなかった。お前達にも団長達にも迷惑をかけたようだな」
「い、いえ…」
「おいジークフリート、もう二度と単身で動くなよ」
「はは…そうだな。これからは行き先は告げていくことにしよう」
「何を当たり前のことを…」
「あ、ジークフリートさんも起きたんですね!」
「ヴェインか。それは…」

ヴェインの手には湯気をたてるカップが握られている。カップをジークフリートに渡すと、ヴェインは飲むように促す。

「…甘いな」
「そうでしょう?これはジャックの店のヘクトアイズを飲み物にしたんです!栄養もあるし、早く元気になってほしって思って作ったんだぜ!」
「フッ…ありがとう」
「そういえば、ジークフリートさんも、と言っていたが…」
「ああ、今さっきサンダルフォンも目をさましたぜ。今は…Aのところにいる」
「そうか…」

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ミレン(プロフ) - よせふさん» おおお!ありがとうございます!家に帰ったらすぐ取りかからせて頂きます!もし気に入っていただければまたリクエストください! (2019年4月2日 11時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)
よせふ(プロフ) - はじめまして、もしよろしければルシフェル様とサンダルフォン、主人公の3人が中庭でほのぼのしているお話が見たいです…!二人と仲良しな主人公が見たいです!ぜひ!!ご検討ください!! (2019年4月2日 1時) (レス) id: f12f54b1ee (このIDを非表示/違反報告)
ミレン(プロフ) - 大真面目にコメントください (2019年4月2日 0時) (レス) id: 62a512f1a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月29日 23時

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