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いつの間にか会計を済ませていたパーシヴァルさんに何度も自分の分は払いますと言ったけれど、俺が誘ったのだからの一点張りで取り合ってもらえなかった。
せめて護衛してもらった分だけでも何かお礼をしたいと伝えると、スッと懐から何かを取り出すパーシヴァルさん。
『これって、さっきの茶葉屋さんの袋…？』
ﾊﾟ-ｼｳﾞｧﾙ「今度この茶葉を淹れてくれ」
茶葉を受け取って一拍。まさかパーシヴァルさんが私に紅茶を淹れて欲しいなんて、そんな嬉しいことを言ってくれるとは思わずそのままフリーズしてしまう。
ﾊﾟ-ｼｳﾞｧﾙ「そうかそうか、あまりの嬉しさに言葉も出ないのだろう」
『はい、え、いや…でもこれって…』
言いたい事があれやこれやと言葉にならないまま茶葉の袋を開く。
そこで私は一気に覚醒した。
『こ、こここここれ…！！さっきの茶葉屋さんで一番高価で一番香り高くて一番鮮やかな緑色になっていた茶葉じゃないですか！！！！しかも紅茶とはまた少し違って渋みと旨味がバランスよく合わさっていた…！！』
試飲した中で新しいこの渋い味わいに一目惚れしたけれど高価すぎて買う事ができなかった唯一の茶葉！！！！
ﾊﾟ-ｼｳﾞｧﾙ「生憎、今まで部屋ではコーヒーくらいしか飲んでなくてな。Aならこの茶葉の美味しさを引き出す茶器を持っているだろう？」
『お礼をしたいのはこっちなのに…、でも茶器ならいつでもお貸しします！あ、でもこの渋みのあるお茶に合うカップはまだ持ってないので今から買いに行きたいです！』
そう言えばルリアちゃんが言っていたな、なんだかんだと理由をつけて手を差し伸べてくれるのがパーシヴァルさんなんだって。
『(私もパーシヴァルさんみたいになれたら…)』
そう思って首をブンブンと振る。
他人のようになろうなんて考えるのは甘えだ。結局は自分で考えずに身近な人を適当に目標としてはいけない。
パーシヴァルさんは何処かの豊かな国のような国を作ろうと思っているわけじゃないように、私も誰かのようになろうと思ってフェードラッヘから出たわけじゃない。
自分が思うものを自分で作る。自分がなろうと思うものに自分でなる。
『(外に出てから学ぶことばかりだ)』
でもそれも悪くないと思えるほどに私にかかっていた靄は晴れ晴れとしていたのだった。
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きりにあ(プロフ) - 花簪さん» 花簪さんコメントありがとうございます！四騎士最高ですよね！私のキャパが足りないので4人からハーレムとかは書けないのが悔しいですが、亀ながらに更新頑張ります！読んでいただき感謝です！ (2018年7月17日 0時) (
レス) id: a8216c96e8 (このIDを非表示/違反報告)
花簪(プロフ) - ランスロットとパーシヴァルが居て本当に嬉しいです！主人公の設定も凄く良くて面白いです！更新是非頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月15日 22時) (レス) id: eb9e166c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりにあ | 作成日時：2017年9月4日 0時
