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『あの、パーシヴァルさん……？』
ﾊﾟ-ｼｳﾞｧﾙ「出来ることを探していたからだ」
『え…？』
どういう意味だろうと顔を傾げると、不意に手を引かれてモダンな雰囲気のカフェへと足を踏み入れた。
何だろうと思う間も無くオーダーをさらりと済ませたパーシヴァルさんはゆっくりと息を吐いた。
ﾊﾟ-ｼｳﾞｧﾙ「焦っていたからな、お前が。そして昨日街から戻った表情はどこかハリが無かった。…そうだな、わかりやすく言えば落ち込んでいた」
『………まさかパーシヴァルさんにまでバレてたなんて思わなかったな…』
小さく笑うと、今度はパーシヴァルさんがどういう意味だというような表情で問いかけてくる。
ウェイターさんが持ってきてくれたコーヒーを一口飲んでカップを静かに置いた。
『昨日の夜、ランスロットさんにも同じように言われたんです。元気がないって。……実のところ本当に元気無かったんですけどね』
言おうか言うまいか悩みながら、でも1人で抱えたくない気持ちが大きくなるのが自分でわかった。
軽い話ではないし、それに昨日知ったことはまだ何も知らないと言うことに変わりがない。
知ったことと言ったら、私は独りだということくらいだ。
『私がフェードラッヘで変な人たちに狙われたのにはちゃんと理由があって、でもそれを今まで回避できてたのは両親のおかげで、でも今はその両親の行方もわからないみたいで…』
こんな事くらいしかハッキリとお話しできない。ちゃんと聞いてくれようとしているパーシヴァルさんに少し申し訳なさを感じながらも、膝の上でキュッと手のひらを結んだ。
『でも私の状況がどうなってるのかわかる人が団の中にいるんです。それに私を気遣ってくれる人がいつも周りにいてくれるから、少しずつ自分に馴染ませていこうと思ってるんです』
私は空へ旅に出ると決めた時に"知りたい"と強く思った。それは今も変わらない。
怖くなって足を止めてはならない。後悔もしない。私がたとえ本当に独りだとしても、孤独ではないことを私はもう知っているから。
『焦りは少しずつ減ると思います。やってみたいこと見つかったんです！恥ずかしいからちゃんと形になるまでヒミツにしますけどねっ』
ﾊﾟ-ｼｳﾞｧﾙ「やってみたいこと、か。Aの両隣部屋みたいに騒がしくしなければ俺はそれでいい」
ある程度実験が必要なことだから約束はできないとは言えずに私は笑って誤魔化したのだった。
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きりにあ(プロフ) - 花簪さん» 花簪さんコメントありがとうございます！四騎士最高ですよね！私のキャパが足りないので4人からハーレムとかは書けないのが悔しいですが、亀ながらに更新頑張ります！読んでいただき感謝です！ (2018年7月17日 0時) (
レス) id: a8216c96e8 (このIDを非表示/違反報告)
花簪(プロフ) - ランスロットとパーシヴァルが居て本当に嬉しいです！主人公の設定も凄く良くて面白いです！更新是非頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月15日 22時) (レス) id: eb9e166c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりにあ | 作成日時：2017年9月4日 0時
