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復活祭を明日に控えた今日。全てのチェックが完了してあとは何事もなくこの日を過ごすだけとなったわけだけれど、私は一人会場で戦っていた。
『ふんぬっ！えぇいっ！とうっ！』
届かない…！！！あと少しなのに！
なにと戦っているのかと聞かれると困るのだけれど、あえて言うならば自分のジャンプ力と答えよう。
昨日の最終チェック中に見つけた花の歪みを思い出して会場に来たのだけれど、まだ道具があると踏んでたので梯子を持って来なかったのが仇となった。
すでに小道具たちが全て片付けられた会場で一人奮闘する。
『フン！あと少しなのに…！』
なんで片付けはこんなに早いのよー…。
『ちょっと休憩…』
会場に狂いなく配置されたイスに腰掛けて大きく息を吐く。
昨日のことを思い出してさらに眉が下がる。
仲間作りか…。到底すぐにできる話じゃないな…。でも昨日よりはっきり強くなったのはこの国を出て旅を始める決意。
自分のことを知るための手がかりを探しに。両親を探しに。
『カール王に話をしなくちゃね』
自分でも不思議なくらい旅に対する迷いはなかった。ただ一人で行くことが不安なだけで、旅をしなきゃいけないことに不安も迷いも恐怖もなかった。
パーシヴァルさんの言葉が後押ししてくれたからかな…。
『さて、やりますか。ちょっとこのイス借りますよー』
最初からこうすればよかったのに私も頭固くなったかなー。なんて思いながらも花の歪みを直してやっと満足。
『よし、後は明日を待つのみ！……ぅわっ？！』
椅子から降りようとして急に浮遊感に包まれバランスを崩す。しかし地面に落ちることなく未だに浮遊感は消えない。宙に浮いた体を持て余してジタバタする。
『えっ、えぇっ！？ちょ、どうなって…！』
街の広場の方に体が向いたおかげで自分が浮いているのは勘違いではないことを知る。広場にいた人たちみんなが私を見て口をあんぐりと開いている。
【君を血眼になって探している人間がいるよ】
不意に昨日の老婆の声が脳裏に蘇る。ハッとして見ると1人だけ如何にもな格好をした人が私に両手をかざして、あたかも私のこの浮遊状態を操っているかのようだった。
『お、おろしてください！』
抗議も虚しくその人は目深にかぶったローブの下で口元を歪ませて笑うだけだった。
抗えないまま宙に浮いたままそのローブの人の方へとゆっくりと進み出す。
嫌だ…、行きたくない…！！
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きりにあ(プロフ) - 花簪さん» 花簪さんコメントありがとうございます！四騎士最高ですよね！私のキャパが足りないので4人からハーレムとかは書けないのが悔しいですが、亀ながらに更新頑張ります！読んでいただき感謝です！ (2018年7月17日 0時) (
レス) id: a8216c96e8 (このIDを非表示/違反報告)
花簪(プロフ) - ランスロットとパーシヴァルが居て本当に嬉しいです！主人公の設定も凄く良くて面白いです！更新是非頑張って下さい！応援してます！ (2018年4月15日 22時) (レス) id: eb9e166c49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きりにあ | 作成日時：2017年9月4日 0時
