Episode13 ページ14
突然張り切りだしたルリアに戸惑いながらも敵を掃討する。敵を倒し終えるとラカムに事情を説明する。
(…ラファエルの気配が…弱い)
先を歩いていた商人に呼ばれ、急いで向かうとラファエルが倒れていた。
「な…なんで、お前が」
「む…」
一瞬目が合うが、自分の正体を知らぬふりをするよう指示をしているため、すぐに目をそらす。苦しそうな理由を聞いたラカムに相変わらずの対応で、それでもと団員が食い下がる。
「赤き竜と…蒼の少女か…そうか…」
目線で話せ、と送る。小さくうなずき、話を始める。
「…事は急を要するな」
それだけいうと強風を巻き起こす。ラカムを見て何かつぶやくが、何があったのか考えているAには聞こえていなかった。
「天司の間隙をぬえるものは天司のみ」
「あ、おい!」
呼び止めようとして口をつぐむ。自らの正体を知らしていない以上、勝手なことはできない。
「…おい、特異点。僕はしばらくまた離れる。フレイメルに向かう」
「あ、うん。いってらっしゃい」
大きく跳躍し、姿を消す。そのまま大気と同化したままフレイメルへと急ぐ。
「いやな…いやな予感が…」
フレイメルでは、すでに戦いが起こっていた。
「ミカエル…無事でいてくれ」
気配を感じ取りながら洞窟へと向かうと、少年が走っているのを見つける。
(…あれは、竜の子か?)
一度であったことのある青年をみつけ、後を追う。突如、激しい元素のぶつかり合いを感じ、立ち止まる。そこでは、黒色の格好をした男とミカエルが対峙していた。
「くっ…ミカエル!」
急ぎ顕現するが、ミカエルに目線で制される。
「…力を使うなってか?」
そばでは青年も叫ぶが、天司同士の争いにはいれずにいた。
「…ん、この気配…まさか」
今まさにミカエルをとらえたであろう閃光を弾き返し、男との間に立ち。
「…お前は」
「ミカエル、離れろ!」
「貴様、下がっておれと…」
「その体じゃ消されるぞ」
「…おぬしごときに遅れはとらん!」
男も剣を構え、攻撃をする。だが、ラファエルとウリエル、ミカエルの羽の力を得た男に歯が立たなかった。
「く…ぐはっ…」
「…」
「A…小童をつれて逃げろ」
「いやだね。今ここで逃げたら、ミカエルはどうなる!?」
「甘えるな!判断を誤るでない!」
一瞬ミカエルの気がそれたすきを狙って、攻撃をされる。
「ぐあっ!?」
「A!?ぬうぅぅぅ…ッ!?」
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作者名:御煉 | 作成日時:2019年3月3日 20時