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...彼女の目線の先には、一人の男性がいた。
メガネをかけた、青に近い黒髪の男性。
その人は壁に寄りかかり、煙草を吸っていた。
彼女は、彼の横顔からなぜか目が離せなかった。
...ただ、綺麗だと思った。
「...Aさん?」
少女は足を止めてどこかを見ているAがおかしいと思ったのか、声を掛けた。
その言葉に彼女ははっとし、マイに向き直る。
「いいえ...なんでも、ありません」
その言葉に違和感を感じたのか、少女はAの見ていた方向を見た。
...少年には、煙草の煙しか見えなかったのだが。
彼女が、その人に恋をしてしまったことだけは、明確にわかってしまった。
「...Aさ......っ、先輩」
マイは彼女の名前を呼びたい気持ちを押し殺して、『先輩』と呼んだ。
...自分は彼女の恋を応援する立場でないといけないと。
自分の感情は、消し去ってしまおうと、密かに少年は思った。
「マイ様...、え?先輩、って、どうして...」
Aは突然の呼び名に驚いたのか、たじろいだ。
「...なんとなく、ですわ」
少年は、自分の感情を明かすことなく、城の方を向いた。
「...?」
彼女はマイの態度に違和感を感じたが、気のせいだろうと思って自分も城の方へ向かった。
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英理(プロフ) - こたつさん» はぁぁぁぁぁ嬉しい!!!(((((うるさい コメントありがとうございます、とても嬉しいです…!!更新頑張ります!! (2020年3月18日 15時) (レス) id: 49d52be557 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - 題名に惹かれ拝見させて頂いたのですが、男の子のお姫様という設定がとても面白く、お話も素晴らしいなと思いました。これからも陰ながら応援させて頂きます。頑張ってください。 (2020年3月18日 15時) (レス) id: 1e0fb7495f (このIDを非表示/違反報告)
英理@占ツク布教民 - 鈴姫さん» 本当!?ありがとう!!頑張るね! (2020年1月21日 20時) (レス) id: 7689ca9d8f (このIDを非表示/違反報告)
鈴姫 - 明日かぁ、絶対見るね!!楽しみにしてる!! (2020年1月21日 20時) (レス) id: 425f28bc29 (このIDを非表示/違反報告)
英理@占ツク布教民 - なおなお さん» コメントありがとうございます!!!がんばります! (2020年1月21日 19時) (レス) id: 7689ca9d8f (このIDを非表示/違反報告)
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