たすけて ページ43
とにかく、状況を確認しよう。
私はいま、廊下でうずくまっている。
滴る水。
手や足、首には、ジクジク痛む傷。
くっそ、あのメイド、モブのくせに()やりおる。
下手に動くと、最悪の事態になりかねない。
勝手にし んで、みんなに迷惑をかけてしまう。
それだけは絶対に嫌だ。
rn「…あら。まだ意識あったの?ナナイは首やったって言ってたから、もうし んだと思ってた。」
おい、てめぇ!!!
モブに名前与えんな!!!!
名前あったらそいつはもう立派な登場人物なんだy(((((メタあぁああぃ!!!)
それにしても、傷が痛い。
なのに不思議と怖くないのが、逆に恐ろしい。
実験慣れしすぎた。
ヒロインが喋り出す。
rn「……あの人たちは、私の虜なのよ。あなたがヒロインになっていいハズがない。」
いや、それは私もそうだよ。
ヒロインになんかなりたかねーよ()
rn「……だから。」
そう言って彼女が取り出したのは
オトートの
ダガー。
rn「ふふ。」
彼女は笑い、自分の腕をダガーでなぞった。
溢れ出る液体。
私は唖然として、言葉も出ない。
だれか
だれか…
コツン、コツン…
重くて強い足音。
彼だ。
gr「……Aが帰ってきた、ときいたんだが。」
角を曲がってきて、姿を現したグルッペン。
異様な光景を見て、訝しげに顔を歪める。
あ、ヒロインちゃん、詰んだな。
そう思ったけど。
rn「た、助けてください、グル様。Aさん、いきなり自 害しようとして……!しかも、止めようとしたら刺されて!」
………は?
グルッペンが、私を壁に押さえつける。
gr「何してるんだ!!」
ねえ
まってよ
ちがう、ちがうんだよ
グルッペン
痛みと戦いながら、声を絞り出す。
『ち、がう……、私、は刺されたんだよ、グルッペンっ…!!』
私の証言で、状況がますます混乱する。
グルッペンは、どちらを信じようか迷っているようだった。
まあ、当たり前でもある。
私がこの国に来て、1ヶ月も経っていない。
…信用ならない、か……。
そうこうしている間に、頭が鈍く痛みだす。
くそ。
首から流れ続ける血と、かすかな焦り。
たすけて
…いたいよ
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すなめり - なんか順位上がってるううう!バグなの!?バグなのね!?!? (2020年8月2日 13時) (レス) id: 68a2ceb379 (このIDを非表示/違反報告)
すなめり - ありがとうございます! (2020年8月2日 12時) (レス) id: 68a2ceb379 (このIDを非表示/違反報告)
ホタル - 面白いです (2020年8月2日 12時) (レス) id: 2cc9d25e96 (このIDを非表示/違反報告)
すなめり - お気に入り増えてる!!嬉しいドゥエス。 (2020年8月2日 7時) (レス) id: 48ca26947e (このIDを非表示/違反報告)
すなめり - 続編でたゼーーー!! (2020年8月2日 6時) (レス) id: 48ca26947e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すなめり | 作成日時:2020年7月24日 11時