あなたの�� ページ20
でもそれが丁度よかった。
今日も屋上で過ごそうと昼休みに向かい、扉を開けると、一番会いたくない千空がいた。
『(え？嘘でしょ!?何でいるの!?いつも誰もいないのに、よりによって新月の日・・・風があるしそこまで匂いはない。うん、教室に戻ろう)』
屋上から出ようと体を戻そうとしたその時、
「おい」
呼び止められてしまった。まさか声をかけられると思わなかったAは振り向いた。
『な、何でしょうか』
Aは冷や汗が流れた。千空が近づき、これ以上はマズいと思ったAは思わず叫んてしまった。
『こ、来ないで！！』
「あ゛？んでだよ。こっちはただ聞きてえ事があっから探したっうのに、俺が近づいたらまずいことでもあんのか？」
千空が苛ついたような声でさらに近づいてきた。
『あ、あります、すごくあります!!だからそれ以上、近づ、か、な、いで』
Aの願いも叶わず千空は目の前に来てしまった。風があるとはいえ刺激が強すぎる。
その時Aの中でドクンッと波打つ様に体が熱くなり、その場に座り込んでしまった。
『(本当にッ欲しくッなる匂いッ！！)』
Aは段々と吸血鬼の欲に押し潰されそうになりながらも自我はまだ残っていた。
千空が目の前に座った。
「おい大丈…お前・・・その目…」
Aの目は真っ赤に染まり、吸血鬼独特の牙もあった。
『ウッッ、お願いッ早く離れて!!このままだと私ッ、あなたの事!!』
Aは千空の腕を掴んだ。
『私の事わかったでしょ!!私はあなたの血を欲しがってる!!もう、我慢出来なくなってる!!あなたの血をッ貰ったらッあなた無しでは生きられなくなるの!!お願い!!後悔する前に、にげっ、て!!』
千空は逃げも怖がりもせず、それどころかボタンを緩め、肌を見せた。それを見たAはもう無理だった。欲に負け千空の首に噛み付いた。初めての人間の血は言葉に出来ないほどの衝撃だった。
『(もうこの血しか・・・)』
首から離れ、噛んだ所は舐めて綺麗に塞がれ、あれだけ辛かった吸血鬼の欲は消えていた。
「もういいのか、痛みとかねえんだな」
『初めてなの。貰い過ぎてあなたが倒れたら困る。対処法もわからない。でも痛くなくてよかった』
「初めてねぇ」
『あなたの血は甘い香りがするの。今までこんな事なかった。貰って楽になった。ありがとう///』
「良かったじゃねえか」
『それに、あなたの事、す、、、』
「あ゛？何だ、すって、はっきり言いやがれ」
『あなたの事が、好きです///一目惚れ、しました///』
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のの - 面白かったです。 小説の方も観ましたがどちらもよかったと思ます。 (2022年4月29日 11時) (
レス) id: 39b5b02acb (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコ先生(プロフ) - とろろ1565さん» 感想ありがとうございます。面白い、読みやすいと書かれていて嬉しく思います。これからも頑張っていきますので(^^) (2021年11月26日 9時) (レス) id: 6ed0ce6bee (このIDを非表示/違反報告)
とろろ1565(プロフ) - 面白くて一気見してしまいました…せんぐうう尊いいいいっところどころに空白があってとても読みやすかったです！ (2021年11月25日 18時) (レス) @page28 id: 6849bf532f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニャンコ先生 | 作成日時：2021年9月23日 21時
