年下社長

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「というかAちゃんさ、足痛かったんだけど。」


「自業自得でしょ。」


「そんなこと言うんだ。」


「…そのちゃん付け辞めてもらっても？」


「強気だねえ。(笑)」


そう言いグッと私との距離を縮める社長に思わず後ずさりする。


背中に壁が当たり顔の横に社長の手がドンっと来る。


「…なんですか。」


「慌てちゃって。可愛いねえ。」


「…年上揶揄ってそんなに楽しい？」


「Aちゃんだからね。」


「離れてもらってもいいです？」


「嫌だ。付き合ってくれたらいいよ。」


「付き合いません。離れて！！！」


そう言って胸を押すけどビクともしない体。


「かわいいねえ。」


そう言いふっと笑う社長。


「なんで私なんですか。私じゃなくても、若くて可愛い子秘書課にはいるじゃないですか。」


「Aちゃんがいいからかなあ。」


「私は無理です。」


「そこまで言っちゃう？笑」


「はい。」


「じゃあ、好きにさせればいいんだ。」


「…は？」


何言ってんだこいつ。


無理だっつってんのに。


「絶対好きになんてなりませんから。」


「どうだろうね？笑」


その余裕そうな顔！！！ムカつく。ムカつく。


「仕事あるんでそろそろ離してください。」


そう言うとすんなり離してくれる社長。


最初っからそうしとけっての！！！


社長室を出て、デスクにドカンと座る。


「A遅かったね。」


「やっぱりあいつ嫌い。」


「社長？(笑)」


「そう。」


「まぁ、頑張れ？笑」


「また他人事と思って…。」


「他人事だもん。」


「まぁ、そうだよね。」


そこから、定時まで急いで仕事を終わらせ今日は真っすぐ家へと帰った。

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