年下社長

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月曜日


いつも通りに出勤し、業務を始める。


今日は特に社長につく用事もなく、朝に看板をしてくれたお礼だけ伝えた。



「なんか今日平和じゃない？」


「結衣も思った？」


「うん。なんか怖いぐらい平和。何もだれもミスしてない。」


「…何も起きないといいけど。」


「やめてよA。(笑)」


なんて、冗談を言いながら業務を続ける。


お昼も過ぎ、勤務終了まで1時間となった時バタバタと廊下を走る音が聞こえた。



そのまま秘書課のドアが開きすごい顔をした広臣が入ってきた。


「…A！！！」


「え、何？どうしたの？」


「…大和がきてる。」


「…A奥いきな。」


「大丈夫。はっきり言うから。」


「でも…！」


「大丈夫。ここじゃ迷惑になるから会議室に呼んでほしいな。」


「…部屋の外にいるから何かあったらすぐに叫んで。」


「わかった。ありがとう。」


そう言い、結衣と会議室へと向かう。


広臣は大和の事を呼びに行ってくれた。


大和と言うのは、入社してすぐに付き合っていた元カレ。


だけど、私だけじゃなく他の女にも手を出していて大和が浮気をし別れた。


でも別れてからしつこく会いたいだの言い、ひどい時は家の前まで来ていた。


はっきりともう戻れないと伝えたら、今まで優しかった大和が別人かのように手を挙げられた。


近所の人が通報してくれたのか、警察が来てその場はなんとか収まった。


家も引越したし、ここ数年見かけていないから安心しきっていた。


…また来るとはね。


先に会議室に入り待っているとすぐに入ってきた大和。


「…A！！」


「久しぶり。」



久しぶりに見る大和は大和じゃないみたいで、あの時みたいに死んだ魚のような目をしていた。


「会いたかった。」


そう言い迫ってくる大和に後ずさりをする。


「…私は会いたくなんてない。」


「…なんでそういうこと言うんだよ。もう一度やり直そ？な？」


「…無理。」


「…は？」


「もう言ったよね。無理って。」


「…」


「あんたが原因作ったんじゃん。恨むなら自分恨みなよ。」


「…うっせぇよ！！！」


声を荒げ、そう言いながら拳を上げ殴ろうとする大和。


殴られるそう思い目を瞑るとドンという音ともに体が倒れた。


「…いった。」


「はっ！ごめん、A。」


そう言い、赤く腫れた顔に触れて来ようとする手を払った。

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