私の、わんこ。 (( 岩田 剛典 ))

Episode 27 ページ27

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Aの家に来て、

Aを初めて目にしたとき

内心凄く驚いた。


だって、凛としていて
それでいて可愛さも持ち合わせていて

凄くあたたかい人だったから。


こんな可愛い人に拾われたのは

今まで仕事してきて、初めてのことで。



この職業柄、色々な人の家にお邪魔するけど


大体俺みたいなペット的存在を
家に置いておきたいって思うのは


今まで子供のいない夫婦とか
年配の方とか………

そういう家庭ばかりだった。


だから正直俺とほぼ同い年の人に
拾われるとは思ってなかったし。


まだ２日目だけど居心地は良い。


それどころか、

そう、ちゅー、しちゃった。




……いや、あれは無意識っていうか？


本能っていうか？



Aが可愛かったからっていうか？


口にちゅーしちゃうとこだったけど

途中でほっぺに方向転換。



危なかった。本当に。

自分自身びっくりしてるわ。


Aは俺の事、犬呼ばわりするけど

ぶっちゃけAは猫だと思う。

にゃんこだな、にゃんこ。


少しツンってしてるくせに

不意に可愛いこと言う感じな。



あれは反則だな。うん。




色々頭で考えながら

A手作りの朝ごはんを頬張る。




『ん、美味い！』




早く帰ってこおおおおい。

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