【キュウレンジャー】ラッキーの憂鬱 2 (ページ44)

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本編93 ページ44

目覚めたとは…どーゆー事だ？

「どーゆー…事ですか？」

怯えている。

戻った…。

「お前は自分がつくられた時のことを覚えてい
るか？」

つくられた…？

ラクが…？

「そんなの…分かりません。」

「なら教えてやろう。お前は元々たたかい向きのダイカーンになるはずだった。」

ラクが…たたかい向き？

「だが、お前はそうなってしまった。胸の奥深くには本当のお前が潜んでいるみたいだけどな。」

本当の…ラク。

「じゃあぼくは…みんなを傷つけてしまうかもしれないってことですよね…」

「嫌か？」

頷くラク。

「なら戻ってこい。きちんと星を支配するのなら他の星に配属させもいいとドン・アルマゲ様はおっしゃっている。」

汚い手、使うな…。

「ラク！行っちゃだめだよ。他のダイカーンが来てみんなを苦しめるんだよ？！」

説得を試みている。

「自分が傷つけるよりはいいんじゃないか？」

さらにたたみかけるスコルピオ。

「ぼ、ぼくは…。」

迷っている。

「行かないで！おにいちゃん。」

助けた子供がすがりついた。

「…いいんですか？ぼくは…」

「いいんですよ！私たちの仲間を守ってくれたあなたを追い出すようなまね、できないわ。」

優しくなったな、みんな。

「えっと…。」

先程からいろいろ言ってきている男の方を見た。

「ここにいていいんだよ！ひどいこと言って…すまなかったな。」

よかった。

だけどここからが問題だ。

スコルピオがあっさりと諦めてくれるだろうか。

「…分かった。」

本当にあっさりだった。

「いいんですか…？」

「失敗作のままなら置いてこいと命じられているからな。」

そう言ってスコルピオは俺達の前から姿を消した。